クールジャパン分析!PwC作成の産業分析調査企画書から学ぶ

クールジャパンは、海外評価の高いアニメ、日本食、ファッション、高機能製品などの文化の総称です。日本のソフトパワーのブランド力を強化することは、非常に重要なテーマです。

例えば最近話題になった「ユニバーサル・クールジャパン 2022」では、「進撃の巨人」、「美少女戦士セーラームーン」、「名探偵コナン」、「ハンター×ハンター」、「モンスターハンターワールド:アイスボーン」などの最新グッズがあります。

今回ご紹介する『クールジャパン発掘のための産業分析調査』を作成したのは、PwC(プライスウォーターハウスクーパース)です。PwCはロンドンを本拠地とし、世界4大会計事務所(デトロイト トウシュ トーマツ、KPMG、アーンスト・アンド・ヤング)・総合コンサルティングファームの一角を占めています。

 

1. クールジャパン発掘のための産業分析調査企画書から学ぶ

日本食分野発掘のための産業分析調査

クールジャパン(日本食分野)発掘のための産業分析調査
2014年8月
PwC Japan
プライスウォーターハウスクーパース株式会社

1-1. 目次-Index

日本食分野発掘のための産業分析調査

① 調査の趣旨目的
② 戦略地域の選定
③ 市場規模と成長性の概観
④ 嗜好性
⑤ ボトルネック、各種制度・ルール
⑥ ビジネスモデルと事例分析
⑦ 各国別の詳細

1-2. クールジャパン食産業調査の趣旨目的

日本食分野発掘のための産業分析調査

世界の食市場は今後急速な拡大が見込まれ、現在海外で起きているクールジャパンの「日本食ブーム」の波を確実にとらえ、日本企業がビジネスとして確立すれば、大きな「稼ぎ」となるチャンスがある。

一方、食市場の特性(所得、嗜好、習慣等)や、流通コスト、規制など市場ごとに存在する様々なボトルネックにより、多くの日本企業が撤退を余儀なくされていることも事実。

本調査においては、こうした様々な要因をマクロ的視点から整理するとともに、ミクロ的視点として、こうした市場にチャレンジしてきた日本企業の教訓をヒアリングを通じた整理を試みた。

また、主要国の食市場のバリューチェーン構造を分解し、川下のレストランだけでなく、生産・加工といった川上からの日本食の浸透の可能性を調査した。

これにより食に係る様々な日本の産業が、海外事業で同様の失敗を繰り返すリスクを減らし、効果的な政府の支援策を検討する基礎とすることを目的として調査を行った。

1-3. クールジャパン食産業戦略地域の選定①

日本食分野発掘のための産業分析調査

1-3-1. 食産業市場規模・成長性

投資するに足る規模や成長性は見込まれるか?

1-3-2. 制度・ルールの障壁の高さ

規制による障壁は高いか、低いか?どのような対策が必要か?

1-3-3. 日本食に対する受容性・普及度

日本食に対して興味はあるのか?

1-3-4. 他産業にとっての有望性

食以外の産業での動向や有望性はあるのか?

1-3-5. 周辺市場への影響力

影響力があり、周辺以上への伝搬を見込めるのか?

1-3-6. 日本食の伝搬ルート・機会

日本食の伝搬のためのルートや機会はどの程度あるのか?

1-3-7. 考慮すべき特殊事項

独自に加味すべき特殊事項は?

1-4. クールジャパン食産業戦略地域の選定②

日本食分野発掘のための産業分析調査

1-5. クールジャパン食産業戦略地域の選定③

日本食分野発掘のための産業分析調査

1-5-1. 一国普及型投資モデル

① 初期市場開拓モデル/将来の市場成長を見越した初期投資(インフラ整備等含む)
② 拡大市場開拓モデル/一定量普及を更に拡大させるための投資
③ 成熟市場開発モデル/成熟市場への展開。影響力活用モデルと併用も考慮

1-5-2. 活用・展開型投資モデル

④ 影響力活用モデル/他国への文化影響力を活用するモデル(観光地デモ、有名人活用、メディア活用etc)
⑤ 生産拠点展開モデル/生産コストの安さ、輸出のしやすさ等を利用(共有施設・工場等の設置、共同輸出、手続き一元化etc)

1-6. クールジャパン食産業戦略地域の選定④

日本食分野発掘のための産業分析調査

① 中国/②拡大市場開拓モデル
② タイ/⑤生産拠点展開モデル
③ インドネシア/④影響力活用モデル
④ ベトナム/①初期市場開拓モデル、⑤生産拠点展開モデル
⑤ シンガポール/③成熟市場開発モデル、④影響力活用モデル
⑥ インド/①初期市場開拓モデル
⑦ ミャンマー/①初期市場開拓モデル
⑧ 英国/④影響力活用モデル
⑨ フランス/④影響力活用モデル
⑩ ロシア/②拡大市場開拓モデル
⑪ 米国/④影響力活用モデル
⑫ ブラジル/②拡大市場開拓モデル

1-7. 市場規模と成長性の概観

日本食分野発掘のための産業分析調査

1-8. 2020年を鑑みた成長性と食産業の市場規模(アセアン地域)

日本食分野発掘のための産業分析調査

1-9. 市場規模と成長性の概観

日本食分野発掘のための産業分析調査

1-9-1. 食関連輸出モデルの参考となる国の分布

日本同様に国土面積が大きくない欧州や東南アジアが、実は、世界各国に農産物・食料品の輸出することに成功しており、その輸出額が10兆~3兆円に上る。

タイ政府は国家戦略として「世界の台所計画」を掲げ、長期に渡り世界中に農産物・加工食品を輸出している。

 

 

2. 外資コンサルPwCの特徴

2-1. 各分野のプロが集結する外資コンサル

外資コンサルは高額なだけあって、クライアント企業への価値提供と数字成果は徹底的に追求します。その提案力の源は、高度な情報収集力と分析力、各コンサルタントの知見です。

例えばM&Aのプロジェクトチームに入るメンバーは、新卒で大手証券会社に入社して富裕層向け資産管理業務やIPOを担当し、次の会社でM&Aの戦略立案と実行支援の実務を積み、PwCに入社といったイメージです。ここでは、そういった業務の重要キーワードをご紹介します。

2-1-1. M&A関連

① 売却用事業計画作成
② ビジネスデューデリジェンス(対象会社の事業性評価)
③ カーブアウト(売却)ディール
④ スタンドアロン費用算定支援
⑤ ディールプロセス管理
⑥ 事業分離プラン

2-1-2. 新規事業立ち上げ

① Web集客
② マーケティング戦略立案
③ CRM
④ サービスローンチ後のモニタリング体制構築

2-1-3. 海外インフラ構築

① 新興国の制度調査
② 事例調査
③ 廃棄物発電
④ フィージビリティスタディ(実行可能性調査)
⑤ 金融・民間セクター開発
⑥ 入札支援

2-1-4. 国内インフラ構築

① ファイナンスストラクチャー
② 出資者間交渉
③ 金融機関交渉支援
④ プロジェクトマネジメント支援
⑤ 税務処理アドバイス
⑥ 収支計画

2-2. 完成度の高い企画書を作成する仕組み

外資コンサルの企画書で一番重要なことは、バリューの高い情報を集め分析し、そこからクライアントの企業価値向上に貢献できる提案をし、実行してもらい成果を出すことです。 

そのため、プロジェクトメンバーの知見だけでなく、その分野の専門家や現場のスタッフへインタビューすることもよくあります。“情報の厚み”と“成功イメージ”を持ってもらえるかどうかが、鍵となってきます。