プログラマーとは?学歴差がなく、スキル次第でどんどん年収がUP!

プログラマーとは、プログラミング言語で、ソースコードを書き上げる人のことです。正確に書き、システムやソフトウェアが仕様書通りに作動するようにします。

例えばYouTubeは、「Python」というプログラミング言語が使われています。Pythonは、データの抽出を得意とする言語です。大量にアップされている動画の中から、最適なものを選んでくれます。

このように、私達の身近なサービスや製品には、多くのプログラマーが関係しています。プログラマーになるということは、そういった製品やサービスを作ったり、改良する仕事をするということです。

本記事では、プログラマーについて詳しく解説します。

 

1. プログラマーとは

プログラマーとは

プログラマーとは、プログラミングを行う人のことです。人気のゲームプログラマーから話題のaiプログラマーなど、様々な職種があります。

例えばゲームプログラマーの場合、ゲームの「企画」「構成」「演出」等の仕様に合わせてプログラミングします。具体的には、開発言語を用いてキャラクターや効果音などをプログラミングし、品質管理も担います。

またAIプログラマーは、AIエンジニアが設計したAIの実装を行います。「自然言語処理」「音声認識」「画像認識」等のAIを使ったシステム開発を行います。

 

2. プログラマーの仕事内容

プログラマー 仕事

2-1. プログラミングとは

プログラマーは、システムエンジニアが作成した仕様書通りにプログラミング作業を行います。

システム仕様書とは、システムの明細を記した書類の総称です。わかりやすくいうと、「どこにどのような機能を持たせるのか」を書いたものです。具体的には、「システム機能仕様書」「データ要求仕様書」「サブシステム仕様書」「ファイル仕様書」などがあります。

受託開発の場合、一般的に受注側と発注側が一緒に協議しながら、システム仕様書を作成していきます。

一般的なプログラミング作業の工程を、以下に記します。

<プログラミング作業の4つの段階>
① 分析/コンピューターに何をさせたいのかを設定する
② 設計/コンピューターにどんな手順でどんな仕事をさせたいのかを作成する
③ 実装/設定を現実にプログラムに装備する
④ 評価/出来上がったプログラムが「何をさせたいのか=要求」を満たしているかどうかチェックする

どんな小規模のプログラムでも、この4つの基本ポイントを踏まえて作成することがプログラミング上達の近道です。

2-2. プログラミング言語とは

目的別に、使用するプログラミング言語は異なります。現在、プログラミング言語は、1,000種類以上あるといわれています。例えば、「HTML」「CSS」「PHP」「Ruby」「JavaScript」「Ryrhon」「Java」があります。

例えば、WebページのデザインならHTML、Webアプリの開発はPHPというふうに、用途で使用する言語は変わります。有名な金融システムには、Javaというプログラミング言語が使われています。

プログラミング言語については、『プログラミング言語とは?種類、仕事、収入、キャリアを解説!』で解説しています。是非、参考にして下さい。

2-3. バグの発見も重要な仕事

バグとは、プログラムの中にある不具合や誤りのことです。英語では「bug」と表現し、直訳は「虫」です。またバグを探して取り除き、修正する作業をデバッグといいます。そのための専門ソフトは、デバッガーといいます。

作成したプログラムが、当初のイメージ通りに動くとは限りません。バグの原因には、「プログラム設計上の問題」「コードの書き間違い」「ハードウェアの不具合」などがあります。

システムが思った通りに動かないとき、「バグがある」と表現します。デバッグ作業のコツは、まず発生した現象からバグ発生個所を推測します。次に構成要素であるモジュールの動きを確認しながら、範囲を切り分けて特定します。

 

3. プログラマーに求められるスキル

プログラマーに求められるスキル

プログラマーには、どんなスキルが求められるのでしょうか。以下に解説します。

3‐1. プログラミング能力

プログラマーに求められる一番重要なスキルは、プログラミング能力です。理想は、正確でシンプルで美しく、後から他のプログラマーが修正しやすいソースコードを書く力です。

採用現場では、プログラミング能力を評価する手法として、「過去にどんなプログラムをどのように作成してきたか」というものがあります。これは、Webデザイナーの採用基準の一つとして、過去のWeb制作実績をチェックするのと同じです。

そのため、プログラミングスキルを磨くためには、まずは実際に何かのプログラミングを作りながら学んでいくことがおススメです。例えば、本を買って学ぶより、現場で作業する方が効率的に習得できます。

3-2. ハードウェアと2進数に関する知識

プログラマーは、コンピューターのハードウェアを理解することで、その守備範囲を広げることができます。

プログラムは、コンピューター上で動きます。そのコンピューターは、電気信号で動きます。また電子回路において、電気の波に情報を乗せて回路を動かすわけですが、その際データを段階化して読み取ります。

この段階の差が大きければミスは発生しにくく、その差が最も大きいのが2段階です。そのため、コンピュータでは2進数なのです。新技術の開発やサイバーセキュリティの強化の場合、2進数の知識が必要になります。

3-3. 数学的な知識

あらゆるレベルのプログラマーに、数学的知識が必須とはいえません。しかし、高度なプログラミングの習得を目指す場合、数学的知識は重要になってきます。

数学の知識がプログラミングに貢献する大きなポイントは、“アルゴリズムを理解しやすくなる”ということです。特によく利用される「ソート」というアルゴリズムは、複数のデータをあるルールに従って並べ替えるものです。

例えばメモリ消費量を調べる際、指数関数や対数等の数学的知識が必要になります。特にプログラミングをする上で避けては通れない「論理」や「数学的帰納法」、「指数爆発」「計算効率」「データ構造」などの数学的知識も重要です。

3-4. コミュニケーションスキル

どんな仕事でも人と連携して仕事をする以上、コミュニケーションスキルは重要です。例えば、早い段階でどんな成果物を作成すれば良いのかイメージできることは重要です。そのイメージに沿って、SEが作成した仕様書に対し、不明点や疑問点を明確にします。

これがお互いのコミュニケーション不足により、システム開発の最終段階でバグが発生することがあります。すると、工程が伸びることで追加コストがかかり、プログラマーが疲弊する事態になります。

また締切に間に合わない場合、調整がきくタイミングで報告できることも大切です。プログラミングは個人作業ですが、システム開発は多くの人が関わるプロジェクトです。その両方の視点で動けるプログラマーが、現場では重宝されます。

 

4. プログラマーの年収

プログラマーの年収

プログラマーの年収は、一体どれぐらいなのでしょうか。ポイントを、以下に解説します。

4-1. 平均年収は約522.9万円

プログラマーの平均年収は、約522.9万円です(※厚生労働省の『令和3年 賃金構造基本統計調査』より)。一般的には、プログラマーの年収は高いイメージがあります。

この数字の背景には、経験やスキル、働く職場で年収の差が大きいことがあります。例えば企業のクチコミサイトによると、Googleのエンジニア・SE職の平均年収は1,783万円です。

4-2. 大卒と高卒と給与平均に差がない

プログラマーの年収は、本人のスキルによって決まります。年収と学歴は比例しないケースが多いのが、大きな特徴です。スキルアップをすることで、自分の給料を上げやすい職業です。

高校を卒業した後にすぐ開発現場に入り、様々なプロジェクトを経験しながらスキルを上げていくと、年収を上げていくことが可能です。

4-3. 年収を上げる方法とは

4-3-1. 複数のプログラミング言語を身に付ける

プログラマーとして年収を上げるには、複数のプログラミングを身に付けるという方法があります。そうすることで、構築するできる範囲が広がります。

4-3-2. 需要の高いプログラミング言語を身に付ける

現場ニーズの高いプログラミング言語ができるプログラマーは、年収が高くなる傾向があります。一般的に年収額の決定は、基本的に需給のバランスで決まります。

例えば、「TIOBE Programming Community index」という指標があります。これは、プログラミングの人気を示す指標です。具体的には、Google、Bing、Yahoo!、Wikipedia、Amazon、YouTube、Baiduなどの検索エンジンで、どれだけ人気(検索数)があるのかを確認できます。

2022年12月に発表されたランキングの1位は、Pythonでした。Pythonは、「豊富なライブラリ」「AI需要」「学習しやすい」「高い汎用性」というメリットがあります。

4-3-3. キャリアアップして年収を上げていく

プログラマーは、ITエンジニアのキャリアのスタート地点です。様々な開発現場を経験し、プログラマーからシステムエンジニア、プロジェクトマネージャーとキャリアアップすることは可能です。

例えばゼネラリストとしてキャリアを高める場合、マネジメント力が求められます。具体的には、進捗管理やコスト管理、交渉力といったスキルが必要です。

 

5. プログラマーにおススメの資格とは

プログラマーにおススメの資格

プログラマーという仕事をするのに資格や学歴や関係ありませんが、転職やプレゼンの時に、自身のプログラミングスキルを客観的に証明できます。また資格は、プログラミング知識を体系的に習得できるというメリットもあります。ここでは、プログラマーにおススメの資格を紹介します。

5‐1. 基本情報技術者試験

ITエンジニアの基礎的な教養が網羅されているのが、基本情報技術者試験です。

プログラミングだけでなく、Web、メディア表現、コンピューター、OS、データベース、ネットワーク、セキュリティ、開発手法、プロジェクトマネジメント、経営戦略、数学、アルゴリズムとデータ構造など、各分野の基礎事項がおさえられています。

5‐2. ITパスポート

ITパスポートとは、ITの基本的な知識が身につく国家資格です。以下の分野の知識が取得できるメリットがあります。

・情報システム、ネットワーク、データベースなどのITの基礎知識
・「SWOT分析」「BSC」など経営全般に関する知識や、「財務諸表」「損益分岐点分析」などの会計財務知識
・インターネットや電子メールを利用する際の情報漏洩やウィルス感染などのリスクを把握
・知的財産権や著作権侵害・商標権侵害などの法令違反、企業コンプライアンスに関する知識

5‐3. PHP技術者認定初級試験

PHP技術者認定試験とは、HTMLに埋め込むことができる汎用性の高いコードであるPHPの技術スキルを証明できる資格です。ポイントを、以下に記します。

・中身が実務よりの試験内容のため、PHPの実践的なスキルを習得できる
・資格を持っていない他のエンジニアとの差別化ができる
→上級・準上級レベルだと合格率は10%以下の難関資格
→技術信頼性を証明できる
・PHPは世界的に幅広く使用されており、求人数もJavaに次いで2位と豊富で、年収700万円以上の求人も5.9%ある
(※PHP技術者認定機構調べ)

5‐4. Ruby技術者認定試験

Ruby技術者認定試験とは、Rubyをベースにしたシステムの設計や開発、運用するエンジニアを対象にした認定試験です。ポイントを、以下に記します。

・Silverとは?
→「文法知識」「クラス」「オブジェクト」「標準ライブラリ」の知識について基本的技術の所有を認定
・Goldとは?
→Silverを更に掘り下げた知識+プログラム設計技術を持つことを認定
・出題範囲例
→文法/「コメント」「リテラル(数値、真偽値、文字列、文字、配列、ハッシュ他)」「変数/定数とスコープ」「演算子」「条件分岐」「ループ」「例外処理」「メソッド呼び出し」「ブロック」「メソッド定義」「クラス定義」「モジュール定義」「多言語対応」

5‐5. C言語プログラミング能力認定試験

C言語プログラミング能力認定試験とは、C言語のプロフェッショナルとしてどのようなスキルを持っているのか証明できる資格です。ポイントを、以下に記します。

・3級、2級、1級(最高難易度)の3段階がある
・3級出題範囲例
→「C言語の歴史」「定数」「演算子」「型指定子」「変数」「基本制御文」他
・2級の出題範囲(マークシート方式)は、3級を更に深堀りしたもの
→コーディングからコンパイル・デバッグ、変更仕様書の完成まで
・勉強方法として、参考書や問題集、学習サイトなどがある

 

6. まとめ

プログラマーは、ITエンジニアのスタート地点です。

また求人市場においても、途切れることのない需要があります。学歴による年収差があまりない分、過去の実績次第では年収を上げていくことも可能です。

また複数のプログラミング言語をマスターしたり、人気言語を習得すると、キャリアアップもできます。

一般的な会社では、人間関係が大きな不安要因になりがちです。

しかしプログラマー職はより実力本位であり、ヤリガイがある職種といえます。

様々な開発現場で知見をストックし、スキルアップを図ることで、個人で将来を切り拓ける有望分野といえるでしょう。

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