就職活動の実録日記②「就活は時間との闘い!興味即行動へ!」

就職活動の実録日記のKです。第2弾の就活日記は、インターン先が変わり、業界分析・企業分析・OB訪問が本格化してきます。

就職活動には色々な側面がありますが、OB・OG訪問は人生でこの時期しかできない特典です。普段忙しいビジネスマンが大学の後輩のためにわざわざ時間を割き、丁寧に質問にも答えてくれるというこの機会を最大限活用すべきです。

特に現代はツイッターなどのSNSで個人が情報を発信する時代であり、大手メディアが報じていない最新情報を無料で入手できます。

どんな仕事にも“調べる力”は重要であり、就職活動は自分の興味対象である企業のことをどれだけ調べ上げ、その企業に自分がどのように貢献できるかというシナリオをどう描きプレゼンできるかが試されているのです。

 

1. はじめに

今回は前回に引き続き、就活の過ごし方(1月~2月)を見ていきます。前回では就活とは情報戦であり、いかに人と接点を持つかということをインターンやOB訪問で痛感させられました。

12月から本格的に就活準備を始め、インターンシップも新しい環境で始めました。以下では、1月の過ごし方と2月の過ごし方を、インターン、就活準備(自己分析・業界研究・企業研究等)について詳しくみていきたいと思います。

 

2. インターンを変えた1月

2‐1. Web系サービスでインターンを始める

12月から始めたインターンシップは、以前のインターンシップとはガラッと異なる環境でした。業界はWeb系サービスの会社で、社員さんも10人いくかどうかという人数でした。インターン生も3人しかいませんでした。以前の会社は、勢いのあるコンサルティング会社で、社員さんも20人くらいいらっしゃったと思います。また、インターン生も多く10人ほど在籍していました。

3人のうち2人は就活を控える就活生。1人はまだ2年生でした。それぞれ担当業務も異なっており、1人は年1回開催されるイベントの企画と準備、そして集客を担当。もう一人は営業、そして私は自社で運営しているメディアに掲載する記事の執筆でした。

ちなみに前いたところのオフィスは雑居ビルの1フロアでしたが、新しいインターンシップのオフィスは1軒家でキッチンやお風呂もあり、実際に寝泊まりをされている方もいらっしゃったようです。インターンシップの面接に行ったときは、まさか一軒家だと思わなかったので、驚きました。

2‐2. インターンを変えた理由とは

さてなぜ私がライターのインターンに変えたのかについては、11月~12月にかけて、なんとなく出版社も良いかなと思ったためでした。しかしキャリアバイトWantedlyなどを探しても私がイメージするような編集アシスタントのインターンはなかったため、編集長が大手出版社出身の方がいらっしゃるところで働いたら少しは出版業界についてわかるかもしれないという単純な理由でした。

そのため、就活相談に乗ってもらうこともありました。当時は商社と出版業界が気になっていたので、両方受けるべきかどうかについて相談しました。するとやはり出版業界は他の業界と比べてちょっと変わった選考をしている会社が多いため、商社とは別に対策をする必要があるとの回答をいただきました。変わっているというのは、SPIや玉手箱のような処理能力を問う筆記試験ではなく、一般教養や選考を受ける企業に関する問題を問う筆記試験があるという点でした(おそらく出版業界を受ける方には、当たりの情報だったのかもしれません)。

 

3. この時期の就活準備について

この時期の就活は、大きく自己分析と業界分析に力を入れました。そのポイントを、以下に記します。

3-1. エピソードを深掘りした自己分析

自己分析は、以前作成した2つのエピソードの深化ともう1つ新しいエピソードの検討をしていました。しかし新しいエピソードは思いつかなかったため、「ロシア留学中に狂言を普及した活動」と「前のインターンで経験した応札業務」を深堀りしました。深堀する際は、以前もお伝えしたとおり、一つ一つの行動について「何故?」を3~4回繰り返していく方法で行いました。ちなみに私の場合、この自問自答は2回目くらいで答えが出てこなくなりました。

また修正したものをOBの方に2~3回ほど添削をしてもらい、エントリーシートに落とし込めるようなひな形を作成しました。OBの方からは、志望動機やガクチカの話題がロシアに偏りすぎると、面接官からは「話の引き出しが少ない人」と見られ落とされる確率が高いとアドバイスを受けました。その上で、志望動機では「ロシアで仕事をしたい」と書くのではなく「海外ビジネスに携わりたい。機会があればロシアでも仕事をしたい」といったニュアンスで添削をいただきました。

3-2. 商社と出版業界を中心に業界分析

業界分析では、商社と出版業界を中心に調べました。両業界とも業界研究本(購入したのは『産業と会社研究シリーズ 出版』と同シリーズの商社版です)を購入しました。

このシリーズでは、各業界の変遷(商社でいえば「冬の時代」や双日誕生の背景)や現在の業界概要、将来の展望が詳しく記載があり、それぞれの業界の理解に役に立ちました。また商社については、フィクション小説ながらも商社の働き方をリアルに表現しているとの口コミがあったので、城山三郎著『毎日が日曜日』を購入しました。30年ほど前に出版された小説のため、今の商社の働き方とは合わないところが多くあると思いましたが、商社とはこういう仕事もあるのかと知ることができました(内容を忘れてしまったので、興味がある方は実際に読んでいただければうれしいです)。

3-3. 三井物産のOB訪問での気づきとは

この時期、企業分析はほとんど手付かずでした。形だけでもやっておこうと思い、ネット記事を中心に見ていきました。また、ビズリーチキャンパスを利用して商社のOBにメッセージを送り、合計3人ほど商社の方とお会いしました(三井物産2人、住友商事1人)。

その中で特に印象的だった方は、三井物産のOBの方でした。OB訪問では三井物産のロシアビジネスについて伺い、更には自分がロシアビジネスに関心があることを伝えました。

丸の内にある三井物産本社

すると、「なぜそれほどに、ロシアと商社にこだわるのか」と返されてしまい、たじろいでしまいました。たかだか1時間のOB訪問でしたが、自分の見識の狭さに気づかされました。またそれと同時に、自動車業界で過去にロシアビジネスを担当されていた方を紹介してくださり、商社以外の業界の話、さらにロシアとの仕事についてお話を伺う機会ができました。

OBにお送りしたポイントと質問内容は、以下になります。

【OBと会うために送ったポイント】
・大学名、名前
・なぜOB訪問をしたいのか
・日程候補を3~4つほど提示

【三井物産OB訪問時にお聞きしたこと】
・なぜ商社を受けたのか
・今のお仕事で大変なこと、楽しいこと
・“人の三井”と言われるが、実際にそう感じる場面はあったか
・海外へは何年目で行けるか

3-4. 講談社勤務のOBを訪問

出版業界でも大学就職課のデータベースから調べて、1人(講談社)だけ1月下旬にOB訪問を行いました。この方は学芸文庫の編集者でした(ちょうど『舟を編む』の主人公みたいな方でした)。

話を聞くと、若いうちは週刊雑誌や週刊漫画の編集担当が多く、小説などの文庫の担当になることは少ないと伺いました。また選考過程では独自の筆記試験があると伺い、今からの対策は間に合わないと判断し、出版業界を諦めました。

文京区音羽にある講談社

出版業界を志望している方は、既に大学1年生から出版社でのバイトやインターンとして動き始めている方も多数いらっしゃると思いますので、やはり出版業界やマスコミを狙うのであれば、大学2年生くらいからバイトなどで関わりをもつべきなのかなと思います。そうすれば、前もって対策の仕方もわかるのかなと思います。

今から思うと、出版業界のOB訪問は興味を持った時点がするべきであったと感じました。OB訪問については、比較的早いうちにできたかなと思いますが、未だにロシアへのこだわりが強かったため、自己分析や業界分析を通じて、「なぜ商社でロシアなのか」について答えが出せなかったのが反省点かなと思います。

 

4. 2月の過ごし方

4-1. インターンについて

2月からは仕事にも慣れてきたため、何か新しいことをしたいと考え、海外で活躍する日本人にインタビュー企画を提案しました(結果としてはPV数が全く取れなかったので、一回だけで没になりました。原因は関連キーワードの検索数が低く、ユーザーの関心が低かったことだと考えられます。)。

その他にも記事執筆に際しては、その記事トピックに詳しい人に取材し、記事に盛り込むようにして読者に生の情報を届けるよう努めました。取材で、住友商事にもお伺いすることできました。記事内容としては、工業団地に関するもので、住友商事が海外で手掛けていることもあり、その話を取材しました。

取材後は、実際に内容をまとめたものを取材先に送り、修正や確認をしてもらうといった流れを経験することができました。こういったこともあり、編集長からは、「度胸がある」というプラスの評価をいただきました。

インタビュー記事は、取材してからかなり時間がかかりました。第1稿をあげてから、インタビュ―した方に内容の確認をお願いしましたが、会社名を間違えたり(これは自分の責任です)、インタビューでは言ってないことを書いていると言われたりして(インタビューの文字起こしをしてから、現行に落とし込んでいるのでそんなことはないはずですが、おそらくその方の意図とは異なったのかなと思います)、結構シビアな企画だったと思います(笑)。それでも楽しかったので良かったですが…。

4-2. 自己分析について

自己分析では、1月でまとめたエピソードトークを基に、エントリーシートで聞かれるであろう志望理由やガクチカ(学生時代に力を入れたこと)、強みや弱みのひな形を作成しました(強み弱みについては箇条書きでそれぞれ2~3つほど入れました)。

もうすでにやる気がなかったため、2月はこれだけで終わった気がします。志望理由では、ロシアで仕事をしたいということを前面に押し出し、ガクチカでは、ロシア留学時の活動から、ある機会を生かして新しいことをするという内容を入れました。強みでは、インターンでの取り組みを盛り込み、人を巻き込み成し遂げることができることと伝えました。弱みでは、優柔不断なところを盛り込みました。

4-3. 業界分析と企業分析、OB訪問について

業界分析では、引き続き商社を見ていました。この時期からなんとなく商社業界以外も見るようになってきました。軸としてロシアは変わらないものの、今後将来性があり、ロシアで需要がありそうな業界をピックアップするようになりました。

特に重工業界、ヘルスケア業界、さらに水業界に興味を持ち始めました(興味を持ったものの、実際に行動に移すのは、もう少し先の話です)。興味を持ち始めた理由としては、ヘルスケア業界では富士フィルムがロシアの企業を買収したこと、重工業界では日ロ経済交流が進む中で、インフラ輸出の熱が高まっていること、水業界では、日本の技術を以て、老朽化が進んでいるロシアの下水道整備ができるのではないかと考えたためです。今思うと選んだ業界は、いずれ、持続性がある業界だなと感じます。

企業分析、OB訪問では、1月に三井物産のOBの方から紹介いただいたいすゞ自動車に勤められているOBとお話ししました。OB訪問でも、やはりロシアに関わる仕事をしたいという旨を伝えました。

OBの方は、学生時代にロシアに留学されており、ロシア関連の仕事をされた経験がある上で、「留学で行ったロシアと仕事で行くロシアは全然違う」と述べられておりました。留学ではロシアやロシア人のいいところしか見えないが、仕事をするとロシア人の悪いところが見えてくるので、就職後すぐにロシアに携わるという考えではなく、将来的にロシアに携わることができる会社を選んだ方がいいかもしれないとのアドバイスをいただきました。

ロシア留学では、多くの場合ロシアが好きな人が留学しているため、嫌なことがあっても多少目をつぶることができます。また友人としてロシア人と話すため、くだらない話もできます。私がいた大学のロシア人は、フレンドリーな人が多かったため、ロシア人に持っていた冷たいイメージが覆されることもありました。

モスクワ市にあるモスクワ国際ビジネスセンター

一方、ビジネスになると話は別です。ロシア人も友人ではなくクライアントやビジネスパートナーとなります。OBの方が経験したところでは、ロシア人は普段は全く仕事をせず、期限間際で一気に仕上げることが多いとのことでした。OBの方は、少しネガティブに見ていましたが、このようなロシア人の一面は、留学中では見えないところではないかなと思います。

私はOBの方のアドバイスで商社だけでなく、ロシアに支社を置いている会社、さらにロシアでプロジェクトを行っている会社を調べるようになり、どこを受けるべきか検討し始めました。

自己分析は就活解禁前に、ある程度形になったかなと思いますが、業界研究企業研究、更にはSPI対策が遅れていました。業界研究や企業研究が中途半端なまま3月を迎えてしまうため、その後苦労するのですが…。

また、この時期に『四季報』や『業界地図』を買わずに業界研究・企業研究をしていたこも後悔しています。就活では、気になる業界や企業がちょこちょこ出てきます。その際にこの2冊があるとすぐに調べることができるので、この2冊があればもう少しスムーズに就活準備が進んだのではないかと思います。

 

5. まとめ

就活とは、情報戦であり、更に時間との戦いでもあります。どれだけ就活解禁前に業界や企業の情報、更には選考情報を仕入れるかが勝負となります。あたり前な話ですが、この時期は本やインターネット、更には友達やOB訪問を通じて情報を仕入れる必要があります。就活が解禁してから、業界研究や企業研究をする時間は少なくなってきますので、1~2月に固めておくのが良いと思います。

また、就活では興味を持ったらすぐ行動に移すべきだなと感じます。私が何か興味を持ってから何もせずにずるずるいってしまうことが就活中多かったので、「この業界いいな」とか「この企業気になるな」と感じたら、すぐに調べたり話を聞いたりすることが大事かなと就活を経験して感じました。今回の記事のまとめとしては、以下になります。

【まとめ】
・就活とは、時間との戦いである
・1月~2月はインプット時期
・気になったらすぐに行動すべき

 

◆ワンポイントアドバイス
就職活動は、時間との戦いでもあります。学業やアルバイトと両立しながら就職活動をするのは、大きな精神的、時間的、経済的負荷がかかります。しかし、それは大学に入学した時点でわかっていることです。就職活動が大学生活の最優先事項と捉えるのは賛否両論があると思いますが、就職活動の成否がその後の個人の人生に大きな影響を及ぼすことを考慮すると、相当重要なテーマであることは間違いありません。
結論からいうと、大学入学直後から長期のインターンシップに参加することをお勧めします。できれば、プログラミングやデジタルマーケティング系のインターンシップが理想です。アルバイトでも構いません。
その理由について、以下ポイントを挙げます。
・時給1,000円~1,500円を得られる
・危機意識の高い他大学生と接触でき、就活疑似競争が体験できる(就活のメンターを獲得すべき)
・社会の現場で通用する実務スキルが得られる(市場価値の高いIT系を狙うべき)
・社会人の交渉や打ち合わせシーンに触れることで、プロのコミュニケーションレベルを実感できる
“百聞は一見にしかず”です。もっというと、“百聞は一体験にしかず”です。一刻も現場に飛び込むことが、最善の道です。

 

 

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