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コンテンツ産業の重要性が増しています。人類史上、稀に見る超高齢化社会に以降しつつある日本。2010年に全人口の21%を65歳以上が占める超高齢化社会を迎え、2025年には約3人に1人が65歳以上になると予想されています。
そんな人口衰退トレンドを回避するため政府は海外からの移民対策を推進していますが、一方で国際競争力を持つ産業育成は死活問題です。その有力な産業の一つが、5G時代を迎えより需要が伸びることが予想される映画、アニメ、漫画、ゲームソフトなどのコンテンツ産業です。
今回の企画書は、日本のコンテンツ産業の現状を正確に把握し、その課題と今後の進むべき方向性について示唆に富む内容になっています。エンターテイメント系もしくはメディア系企業における事業戦略や新規事業の立案などの業務において、活用できるデータも豊富です。
◆アニメの現場第1話「作画監督の現場-前編-」
【目次】
1. 今回の企画書の特徴
2. 『日本のコンテンツ産業の現状と構造変化予測、官民が連携して取り組むこと』から学ぶ
0. 表紙
0‐1.目次
0‐2.はじめに
1‐1. メディアコンテンツ産業を捉えるための2つの軸
2. 日本のコンテンツ産業の経済効果分析
2-1. 過去10年間のコンテンツ産業支援策
2-2. 現在のコンテンツ産業の市場規模
3. コンテンツ産業の現状と構造変化予測
3‐1.コンテンツ産業を取り巻く環境「技術的変化」と「社会的変化」
3‐2.2015年における全世界のコンテンツ市場を取り巻く外部環境
3‐3.2015年における国内コンテンツ産業の状況
3‐4.2015年における国内コンテンツ業界の取り組み
4. ビジョンを実現するために官民が連携して取り組むこと
4‐1.2030年のコンテンツ産業に向けたエコシステムの確立
4‐2.ビジョン実現のための2つの戦略:「ローカルコンテンツ戦略」と「グローバルコンテンツ戦略」
4‐3.戦略を推進するための具体的な政策
《参考》各国政策比較
1. 今回の企画書の特徴
今回の企画書は、日本にコンテンツ産業の解体新書のような俯瞰できる内容になっています。そのポイントを、以下に記します。
・2014年のメディアコンテンツ産業の経済規模は、12兆748億円
・2014年の日本のコンテンツの海外展開の経済規模は、1兆5,775億円
・Japan Contents Showcaseは、映像・音楽・アニメーションの国際見本市を集約したコンテンツマーケットである
・コ・フェスタ(JAPAN国際コンテンツフェスティバル)とは、日本が誇るゲーム、アニメ、キャラクター、放送、音楽、映画といったコンテンツ産業およびファッション、デザイン等コンテンツと親和性の高い産業に関わる各種イベントを効果的に海外に発信するための海外発信力強化支援プロジェクトである
・メディア別コンテンツ産業の市場規模では、ネットワークメデイアの市場が拡大
・特に、Puzzle and Dragonやモンスターストライクなどの大ヒットがあったオンラインゲームの伸びが顕著である
・制作者の変化としては、メジャーコンテンツは資金力と技術力の差による二分化が進行
・流通事業者の変化は、ネットワーク回線の高速化が中国等で顕著である
・クラウドコンピューティングが一般化し、多くのコンテンツがクラウドベースで配信されるようになってきている
※関連コンテンツ
・コンテンツとは?Webの評価が決まる一番重要な要素を知り尽くす!
2. 『日本のコンテンツ産業の現状と構造変化予測、官民が連携して取り組むこと』から学ぶ
では、実際の企画書を見ていきましょう。
0. 表紙/事業報告書
0‐1. 目次
0‐2. はじめに
日本のコンテンツ産業には世界的需要があり、過去10年間で見たコンテンツ産業の経済規模が成長していることからも、これまでの政策が一定の成果を挙げているといえる。
しかしながら、コンテンツ産業を取り巻く環境は日々変化を続けている。モバイルデバイスやインターネットインフラの普及・拡大、クラウドサービスの一般化、誰もが制作者になれる開発環境といった技術的な変化に加え、経済のボーダーレス化による競争の激化、新興市場としての魅力を増すASEAN諸国の経済的成長、SNSの普及やビックデータ分析利用による消費者参加型の社会、少子高齢化にともなう個人の嗜好のパーソナライズ化といった社会的な変化が、コンテンツ産業に多大な影響を与えることになる。
今後2030年まで、コンテンツ産業がさらなる成長を遂げるには、こうした環境の変化を考慮したうえで長期ビジョンを考える必要があり、進化する技術を活かした新たなサービスに確立、AESEANを中心とした新たな海外市場の開拓などにつなげることが求められる。
上記を踏まえ、本事業報告書においては、「2.日本のコンテンツ産業の経済効果分析」で過去の政策効果を計測したうえで、「3.コンテンツ産業の現状と構造変化予測」で技術的・社会的変化を整理するとともに、「4.ビジョンを実現するために官民が連携して取り組むこと」で具体的取り組み案を示していくものとする。
1-1. メディアコンテンツ産業を捉えるための2つの軸
◆メディアコンテンツ産業を「コンテンツ」と「メディア・流通」の2つ軸で捉える
メディアコンテンツ産業は、「動画」「音楽」「ゲーム」といった「コンテンツ軸」と「パッケージ」「ネットワーク」「劇場」といった「メディア・流通軸」の2つの軸で捉えられている。本編ではこの2軸で考えていくために、明示的に「コンテンツ」に関するものをオレンジ、「メディア・流通」に関するものを水色で表現する。
2. 日本のコンテンツ産業の経済効果分析
2. 日本のコンテンツ産業の経済効果分析(サマリ)
◆4つの視点から経済効果分析を行う
以下のように、「2-1.過去10年間のコンテンツ産業政策」について2つ、「2-2.現在のコンテンツ産業の経済規模」について2つの、合計4つの視点から経済効果に関する分析を行う。
【2-1. 過去10年間のコンテンツ産業支援策】
・2-1-1. 直接的効果(JCS)
商談金額は、開催回数を重ねるたびに増加し、それぞれ初回開催時「約6.7億円」(商談件数「1,110件」)から、2014年時では、「約54.0億円」(商談件数「5,699件」)の取引がされるマーケットに成長。
・2-1-2. 間接的効果(コ・フェスタ)
オフィシャルイベントと、パートナーイベントが連携することにより、全体として来場者数が増加し、業界内連携も促進された。
【2-2. 現在のコンテンツ産業の経済規模】
・2-2-1. 直接的効果
2004年当時と現在では、新しいデバイスの誕生や新サービスの誕生のほか、社会が変容し、コンテンツ産業の経済規模を産出するにあたり、以下の変化を考慮し、現在の規模を算出する。
<2004年>
・BtoB市場の追加要素
・BtoC市場の追加要素
・メディアコンテンツ産業
合計 12兆3,247億円
<2014年>
・BtoB市場の追加要素
合計 4兆6,032億円
・BtoC市場の追加要素
合計 4兆6,318億円
・メディアコンテンツ産業
合計 12兆0,748億円
・2-2-2. 海外展開状況
日本のコンテンツの海外展開。
2007年海外展開/6,037億円
2014年海外展開/1兆5,775億円
・2-2-3. 間接効果
日本のコンテンツに起因するインバウンドの経済効果。
2004年外国人観光客への間接効果/905億円
2014年外国人観光客への間接効果/2,588億円
2-1. 過去10年間のコンテンツ産業政策
◆過去10年間のコンテンツ産業の海外展開支援策についての経済効果を測定する
海外展開支援策については、直接的経済効果(JCS(Japan Content Showcase))と間接的経済効果(コ・フェスタ)について分析する。
【2-1-1. 直接的経済効果(JCS)】
Japan Content Showcaseは、映像・音楽・アニメーションの国際見本市を集約し、コンテンツの垣根を越えたコンテンツマーケットである。日本で唯一の国際映画製作者連盟公認の国際映画祭である東京国際映画祭(TIFF)併設マーケットの「TIFFCOM」と、音楽の国際マーケット「東京国際ミュージックマーケット(TIMM)」、アニメーション関連を中心とした「東京国際アニメ祭(TIAF)」との合同マーケットとして、東京・お台場のホテル グランパシフィック LE DAIBAにて開催されている。
【2-1-2. 間接的経済効果(コ・フェスタ)】
コ・フェスタ(JAPAN国際コンテンツフェスティバル)とは日本が誇るゲーム、アニメ、マンガ、キャラクター、放送、音楽、映画といったコンテンツ産業およびファッション、デザイン等コンテンツと親和性の高い産業に関わる各種イベントを効果的に海外に発信するための海外発信力強化支援プロジェクトである。
日本コンテンツファンである世界30カ国・地域以上の留学生を組織化した「コ・フェスタ アンバサダー」を通じて、SNSによる情報発信や外国人消費者としてのリアルな声を提供することによって、日本コンテンツの海外発信力強化を支援している。
2-1‐1. 直接的経済効果(JCS)
◆2014年のJCSは、2004年次と比較して約8倍以上の規模に成長
事業費は、2011年までは約1.5億円(TIFFCOM)、2012年以降は約3.5億円(JCS)で推移しており、商談金額は、初回開催時の約6.7億円(商談件数1,110件)から開催回数を重ねるたびに増加し、2014年では約54.0億円(商談件数5,699件)まで成長している。累計では、委託費約21.5億円に対して、成約金額約339.8億円(商談件数33,147件)の効果を得ている。
2-1‐1. 直接的経済効果(JCS)の経年変化
◆JCSの商談件数、成約金額については増加傾向にある
「JCS」の認知度が各国のコンテンツ産業界に浸透することによって、商談件数および成約金額は増加傾向がある。また、来場者数および出店社数についても同様に増加傾向にある。
2-1‐2. 間接的経済効果(コ・フェスタ)(1)
◆コ・フェスタの実施により、世界各国および各業界に対して「コンテンツ産業」への関心が広がった
2007年以降、コンテンツ産業と親和性の高いファッションやデザインなどの各種イベントを効果的に発信するための海外発信力強化プロジェクトとして「コ・フェスタ」を開催。来場者は、初回開催時の約80万人から最大で約230万人まで増加し、累計、約1,140万人が参加。毎年のイベント規模を維持するとともに、Official Event、Partner Eventに、開催時の26件から2014年までの累積で88件のイベントが参画。2012年からは日本のコンテンツファンである留学生を中心に組織した「コ・フェスタアンバサダー」制度を開始。
2-1‐2. 間接的経済効果(コ・フェスタ)(2)
【コ・フェスタアンバサダーによる国際展開(BtoC市場への効果)】
2012年より日本のコンテンツファンである留学生を中心に組織した「コ・フェスタ アンバサダー」制度を開始。毎年、約35か国、約150名程度が参加し、SNS等を活用しながら、日本コンテンツのファンが参加・共有するかたちで、合計47か国に情報発信を行った。フィリピンの有名コスプレイヤーであるAlodia(アローディア)やシンガポールの有名ブロガーであるXiaXue(シャーシュエ)など、ネット上で影響力のあるインフルエンサーも海外アンバサダーとして参加しており、世界への情報発信が強化された。
【コ・フェスタによる国際展開(BtoB市場への効果)】
コ・フェスタには、コンテンツ産業以外の関連産業からも数多くの参加があり、これらとのコンテンツ産業との連携が生まれ、各イベントの商談件数の増加にも貢献した。
2-2. 現在のコンテンツ産業の市場規模/2014年23兆1,471億円
◆デジタルコンテンツ白書基準とBtoC/BtoB市場の追加要素、および海外展開分を合算して市場規模を算出
2004年/合計19兆1,033億円
・2-2-3.海外からの訪日観光客への間接効果/905億円
・2-2-2.海外展開(2007年)/6,037億円
・2-2-1.国内市場規模/18兆4,091億円
→BtoB市場の追加要素/合計2兆7,008億円
→BtoC市場の追加要素/合計3兆3,836億円
→メディアコンテンツ産業/合計12兆3,247億円
▼
2014年/合計23兆1,471億円
・2-2-3.海外からの訪日観光客への間接効果/2,588億円
・2-2-2.海外展開/1兆5,775億円
・2-2-1.国内市場規模/21兆3,108億円
→BtoB市場の追加要素/合計4兆6,042億円
→BtoC市場の追加要素/合計4兆6,318億円
→メディアコンテンツ産業/合計12兆0,748億円
2-2‐1. 現在のコンテンツ産業の国内市場規模
◆デジタルコンテンツ白書基準とBtoC/BtoB市場の追加要素を合算して国内市場規模を算出
デジタルコンテンツ白書の基準にBtoC/BtoB市場の各統計情報を合算すると、コンテンツ産業の国内市場規模は2004年次の約18兆円から、2014年次の約21兆円まで拡大している。
2004年/合計18兆4,091億円
【BtoBの追加要素】/合計2兆7,008億円
・カラオケソフト出荷額/413億円
・企業向けWEBインテグレーション/653億円
・プロモーションメディア系広告費/1兆9,561億円
・ネット広告制作費/180億円
・制作ゲームアプリ費用/—
・インターネット付随サービス業>コンテンツ配信/275億円
・インターネット付随サービス業>サイト運営業務/3,208億円
・コンテンツ関連派遣人件費/1,359億円
・上記を受け入れる企業のコンテンツ担当者の人件費/1,359億円
▼ ※2兆9,017億円の増加
2014年/合計21兆3,108億円
【BtoBの追加要素】/合計4兆6,042億円
・カラオケ制作費/374億円
・企業向けWEBインテグレーション(Web制作)市場/966億円
・プロモーションメディア系広告費/1兆9,294億円
・ネット広告制作費/2,274億円
・制作ゲームアプリ費用/266億円
・インターネット付随サービス業>コンテンツ配信/4,390億円
・インターネット付随サービス業>サイト運営業務/6,586億円
・コンテンツ関連派遣人件費/5,946億円
・上記を受け入れる企業のコンテンツ担当者の人件費/5,946億円
【BtoCの追加要素】/合計4兆6,318億円
・モバイルコンテンツ
→フューチャーフォン(ソーシャルゲーム、着メロ、着うた、その他)/1,540億円
→スマートフォン(ゲーム、ソーシャルゲーム、動画・映像、電子書籍、音楽コンテンツ、その他)
・キャラクタービジネス市場規模/2兆3,110億円
・テーマパーク/6,061億円
・eラーニング/1,745億円
・スポーツ観戦/746億円
・ウェアラブル機器&サービス/90億円
【メディアコンテンツ産業】/合計12兆0,748億円(デジタルコンテンツ白書2015ベース)
・映像/4兆5,399億円
・音楽・音声/1兆3,271億円
・ゲーム/1兆5,768億円
・静止画・テキスト/4兆6,310億円
2-2‐1‐1. コンテンツ産業の市場規模の変遷/東日本大震災の影響を受け、2011年に大きく落ち込むがその後、回復
2-2‐1‐2. 近年のコンテンツ産業構造の変化について/ネットワークメディアの市場が拡大
2-2‐1‐3. 近年のコンテンツ産業構造の変化について(配信環境別)/スマートフォン向け市場の成長とフィーチャーフォン向け市場の縮小
2-2‐2. 現在のコンテンツ産業の海外展開状況/スマホゲームの登場により大きく変化(映画輸出実績、ゲームソフト出荷規模、オンラインゲーム海外輸出、オンラインゲーム国内運営売上、アニメプロダクションの海外収入、番組放送権の輸出額、放送コンテンツ関連輸出額)
2-2‐3. 現在のコンテンツ産業の間接効果/コンテンツ産業の海外からの訪日観光客への影響を推計
3. コンテンツ産業の現状と構造変化予測
3-1. コンテンツ産業を取り巻く環境「技術的変化」と「社会的変化」
3-1. 【技術的変化】【制作者にとっての変化】の事例‐制作ツールの変化/◆無料のゲーム開発ツール‐具体例.UNITY、UNREAL ENGINE、CRY ENGINE ◆AI(人工知能)の一般化‐Wordsmith、ANGELINA
◆UNITY利用例 MOBIUS FINAL FANTASY/SQUARE ENIX iOS/Android DAGON QUEST VⅢ(スマホ版)/SQUARE ENIX iOS/Android ◆UNREAL ENGINE利用例 STREET FIGHT V/capcom/PlayStation 4 FINAL FANTASY VⅡ:Remake/SQUARE ENIX/PlayStation4 ◆CRY ENGINE利用例 Crysys2/Electric Arts/PlayStation 3 Xbox360 PC
3-1. 【技術的変化】【流通事業者にとっての変化】の事例‐世界各国でネットワークの高速化が加速、発展途上国では無線ブロードバンドの普及が拡大、クラウドコンピューティングが一般化
◆クラウドコンピューティング
従来は利用者が手元のコンピュータで利用していたデータやソフトウェアを、ネットワーク経由で、サービスとして利用者に提供するもの。利用者側が最低限の環境(パーソナルコンピュータや携帯情報端末などのクライアント、その上で動くWebブラウザ、インターネット接続環境など)を用意することで、どの端末からでも、さまざまなサービスを利用することができる。クラウドサービスは、以下の3つに分類される。
◇SaaS(サース、サーズ:Software as a Service)
インターネット経由での、電子メール、グループウェア、顧客管理、財務会計などのソフトウェア機能の提供を行うサービス。以前は、ASP(Application Service Provider)などと呼ばれていた。
例)Gmail、Dropbox、Evermote…
◇Paas(パース:Platform as a Service)
インターネット経由での、仮想化されたアプリケーションサーバやデータベースなどアプリケーション実行用のプラットフォーム機能の提供を行うサービス。
例)Heroku、Windows Azure、Google App Engine
◇IaaS(アイアース:Infrastructure as a Service)
インターネット経由で、デスクトップ仮想化や共有ディスクなど、ハードウェアやインフラ機能の提供を行うサービス。Haas(Hardware as a Service)と呼ばれることもある。
例)AmazonEC2
3-1. 【技術的変化】【消費者にとっての変化】の事例‐VR HMD(ヘッドマウントディスプレイ)、スマートウォッチ、スマートグラス、ドローン+アクションカメラ
3-1. 【技術的変化】【全世界的な変化】の事例‐ASEANが消費市場として魅力的に、2030年には約7億人の市場に成長することが見込まれている、2030年のGDPは現在の2.5倍の規模拡大が予想されている
3-1. 【社会的変化】【全世界的な変化】の事例‐スマートフォンの登場以来、SNSやキュレーションメディアが普及、キュレーションメディアは「自動生成型」「編集者型」「ユーザー投稿型」の3種類に大別
◆キュレーションメディアの例
・自動生成型(機械がキュレーションしているタイプ)…NewsPics、Gunosy
・編集者型(特定の分野に明るい人が記事をキュレーションしているタイプ)…LINE NEWS、HORIEMON.COM
・ユーザー投稿型(ユーザーが独自の視点で情報を切り取ってキュレーションしているタイプ)…NAVERまとめ、MERY
3-1. 【社会的変化】【全世界的な変化】の事例‐e‐Sportsの普及、年収1億円を超えるプロ・ゲーマーも存在するプロチーム、世界のe‐Sports競技人口は5500万人以上、YouTuberにとってもゲーム実況は人気が高いコンテンツ
◆世界で最も稼ぐYouTuber/1.PewDiePie 年収1200万ドル(約14億円) 2.Smosh 850万ドル(約10億円) Fine Brothers 850万ドル(約10億円) 4.Lindsey Stiling 年収600万ドル(約7.1億円) 5.Rhett&Link 年収450万ドル(約5.4億円) KSI 年収450万ドル(約5.4億円)
3-2. 2015年における全世界のコンテンツ市場を取り巻く外部環境
◆コンテンツ(制作・技術)/積極的に活動できる点(機会)
【技術主導型コンテンツ】①VRなどの新しい表現環境の出現 ②AIによる制作の効率化
【制作者と顧客の接近】①クラウドファンディングの一般化 ②一般企業資金の活用、企業タイアップ
◆コンテンツ(制作・技術)/留意しておいたほうが良い点(脅威)
【人材・技術の流動化】①グローバル競争による人材・技術の流動化
【アジア圏での国際分業】①人材の特性に合わせた国際分業
【各国のコンテンツ政策】①国家によるメインストリーム戦略競争 ②補助金を含めた文化保護、都市間競争の激化
【流通事業者優位の進行】①サブスクリプションサービスにおける流通事業者の影響力の増大
◆メディア・流通/積極的に活動できる点(機会)
【世界展開が可能な配信環境】①世界展開が可能なコンテンツ配信プラットフォームの登場 ②新たな制作資金回収スキーム
【マーケティング・テクノロジー】①ビックデータ解析
◆メディア・流通/留意しておいたほうが良い点(脅威)
【国際資本流通事業者によるプラットフォームの集約】①OTT等によるプラットフォーム間競争②ネット広告分野が海外企業に抑えられていること
【国際資本によるIP保有企業の買取】①中国のIP購入意欲の高まり
3-2‐1. 技術主導型コンテンツの事例‐ヘッドマウント型Vディスプレイ(Oculus Rift、Play Station VR、FOVE、Google Cardborad)、AI(人工智能)/Iamus(ラムス)、TailorBrands(テイラーブランズ)
3-2‐2. 制作者と顧客の接近事例‐クラウドファンディング(リトルウィッチアカデミア2、この世界の片隅に)、一般企業資金の活用、企業タイアップ(NEXT A‐Class、大成建設CM)
◆クラウドファンディングによる調達事例
【リトルウィッチアカデミア2】
①サービス kickstarter ②達成額 625,518ドル(約7000万円) ③目標額 150,000ドル ④達成率 417%
【この世界の片隅に】
①サービス makuake ②達成額 36,224,000円 ③目標額 20,000,000円 ④達成率 181%
◆一般企業資金の活用、企業タイアップ(クライアント型)
【NEXT A‐Class】
①製作 メルセデス・ベンツ日本、博報堂 ②PproductionI.G. ②企画、原案、監修 佐藤夏生 ③演出 西久保瑞穂 ④キャラクターデザイン 貞本義行 ⑤作画 黄瀬和哉 ⑥音楽 川井憲次
【大成建設CM】
①製作 コミックス・ウェーブ・フィルム TYOプロダクションズ ②絵コンテ・演出・監督 新海誠
3‐2-3. 世界展開が可能な配信環境の事例(動画)‐Netflix、hulu、Amazon Prime Video
3-2‐4. 世界展開が可能な配信環境の事例(音楽)‐Spotify、Apple Music、Pandora Radio
3-2‐5. 世界展開が可能な配信環境の事例(ゲーム)‐PlayStation Now、Ge ForceNow/月額固定料金を支払うことでプレイし放題となるサービスが登場
3-2‐6. 人材・技術の流動化の事例‐グローバル・ビジネス人材の不足(Googleによる東京大学・大学院生のリクルート活動)、製造業における技術流出
3-2‐7. アジア圏での国際分業の事例‐日本アニメの国外下請は1967年に韓国から始まり、中国、東南アジアなどアニメーション制作の国際分業が進行、中国を中心に人件費が高騰し、作画(動画)人材の確保が課題
3-2‐8. 各国のコンテンツ政策の事例‐①グローバル分業を推進/カナダ、オーストラリア、ニュージーランド②市場共有と文化の独立性を両立③コンテンツ振興と他産業連携を推進④文化保護と積極的な投資の組み合わせ
3-2-9. 流通事業者優位の進行の事例/映像制作者にとっての問題スポンサーが支払った広告費の内訳‐孫請け制作費860万、テレビ局制作費2340万、地方局電波料5000万、テレビ局電波料500万、広告代理店1500万
3-2‐10. 国際資本流通事業者によるプラットフォームの集約事例‐dTV、U‐NEXT、バンダイチャネル
3-2‐11. 国際資本によるIP保有企業の買収事例‐大連万達グループによるレジェンダリー・ピクチャーズへの資本投入
3-3. 2015年における国内コンテンツ産業の状況‐①コンテンツ制作の強み/漫画、小説を中心した原作の宝庫、クリエイター人材の厚み、電子産業の基盤と情報系人材の厚み ②コンテンツ制作の弱み/労働環境の悪さ、技術を産業化することの弱さ ③メディア・流通の強み/輸出関連企業が持つ潤沢な企業広報宣伝費の活用、コンソールゲーム企業の国際的存在感 ④メディア・流通の弱み/プロデューサー人材の不足、製作委員会に代表される権利処理の複雑さ、資金調達に関する対応
3‐3-1. 国民全体の文化の高さの事例‐①マンガ文化/マンガ雑誌の存在、コミックマーケット ②クリエイティブ分野の学習機会/図画工作などの学校教育、習字、絵画などの習い事
3-3‐2. 製造業の強さの事例‐①日本の製造業事業者数は10万を超え、GDP比で18.5%(2013年)②情報関連産業における工業製品、消費者向け製品開発企業の層の厚さ
例.brother、Canon、CASIO、FUJIFILM、Fujitsu、HITACHI、JVC、Kyocera、MITSUBISHI、NEC、Nikon、OLYMPUS、Panasonic、Pioneer、RICHO、SHARP、Sony、TOSHIBA、wacom
3-3‐3. 国内市場の大きさの事例‐①日本のGDPは世界第3位 ②日本のコンテンツ市場規模は世界第2位の規模
3-3‐4. コンソールゲーム企業の国際的存在感の事例‐①Sony PlayStation 3&4 PSP vita ②任天堂Wii Wii U&3DS
3-3‐5. 技術を産業化することの弱さの事例
3-3‐6. 資金調達に関する対応事例
3-3‐7. 2015年における国内コンテンツ業界の取り組み
3-3‐8. 日本オリジナルの新しい制作技術の事例1
3-3‐9. 日本オリジナルの新しい制作技術の事例2
3‐3-10. 海外で評価されている日本コンテンツの事例
3-3‐10. 他産業連携型コンテンツの事例2
3-3‐11. 他産業連携型コンテンツの事例1
3-3‐12. 消費者主導型コンテンツの事例
3-3‐13. 過去作品のIP開放によるコンテンツ
3-3‐14. 動画、音楽、マンガ、ゲームの配信プラットフォームの事例1
3-3‐15. IPホルダー主導のエージェントビジネスの事例
3-3‐16. ビックデータ・AIを活用したマーケティング事例1
3-3‐17. ビックデータ・AIを活用したマーケティング事例2
3-3‐18. ビックデータ・AIを活用したマーケティング事例3
4. ビジョンを実現するために官民が連携して取り組むこと
4-1. 2030年のコンテンツ産業の発展に向けたエコシステムの確立
4-2. ビジョン実現のための2つの戦略:「ローカルコンテンツ戦略」と「グローバルコンテンツ戦略」
4-2‐1. ローカルコンテンツ戦略(コンテンツ面)
4-2‐2. グローバルコンテンツ戦略(メディア・流通面)
4-3. 戦略を推進するための具体的な政策
《参考》各国政策比較
国別政策:中国(1)
国別政策:中国(2)
出展:中国(3)
国別政策:韓国(1)
国別政策:韓国(2)
出展:韓国(3)
国別政策:フランス(1)
国別政策:フランス(2)
出典:フランス(3)
国別政策:カナダ(1)
国別政策:カナダ(2)
出典:カナダ(3)
国別政策:米国(1)
国別政策:米国(2)
出典:米国(3)
国別政策:イギリス(1)
国別政策:イギリス(2)
出典:イギリス(3)
国別政策:EU(1)
国別政策:EU(2)
出典:EU(3)
国別政策:オーストラリア(1)
国別政策:オーストラリア(2)
出典:オーストラリア(3)
国別政策:ニュージーランド(1)
国別政策:ニュージーランド(2)
出典:ニュージーランド(3)
国別政策:タイ(1)
国別政策:タイ(2)
出典:タイ(3)
国別政策:フィリピン(1)
国別政策:フィリピン(2)
出典:タイ(3)
国別政策:マレーシア(1)
国別政策:マレーシア(2)
出典:マレーシア(3)
国別政策:シンガポール(1)
国別政策:シンガポール(2)
出典:シンガポール(3)
《参考》具体的な文化関連施策(1)
《参考》具体的な文化関連施策(2)
《参考》具体的な文化関連施策(3)
《参考》具体的な文化関連施策(4)
いかがだったでしょうか。
アニメに代表される日本のコンテンツ産業は、世界的な競争力を持つ有望な分野です。人材育成と同時に権利ビジネスのシェアも高めていく必要があります。
本サイトでは、『世界23ヶ国調査!ファッション、コンテンツ、フード分野報告書紹介』でクールジャパンの調査を掲載しています。こちらも、是非参考にして下さい。