デジタル銀行は、インターネットやスマートフォンアプリでサービスが完結します。また全てオンラインで行い、24時間365日利用できます。その利便性の高さから普及が近年加速しており、新型コロナウイルス感染症による非接触型サービスへの需要の高まりもあります。
本記事では、デジタル銀行について詳しく解説します。
Contents
1. デジタル銀行とは
デジタル銀行(Digital Bank)とは、支店や紙の書類をほとんど持たず、インターネットやスマートフォンアプリを通じて銀行サービスを提供する銀行のことです。ネオバンク、オンライン専業銀行とも呼ばれます。一般の銀行と比べて、効率性・利便性・低コストが特徴です。
例えば18歳以上のインターネット利用者のインターネットを利用した振替、送金、口座移動等のネットバンキングの利用状況は、全体では51.4%が「利用している」と回答しています。
2. デジタル銀行のメリットについて
2-1. オンラインで全て完結できる
デジタル銀行は、口座開設や振込、ローン申し込みなど、全てオンラインで完結ができます。例えば口座開設における本人確認は、スマートフォンアプリを利用した本人確認が主流です。運転免許証やマイナンバーカードなどの顔写真付き身分証明書を撮影して提出します。「氏名」「住所」「連絡先」「職業」などの個人情報をオンラインフォームに入力します。
またいつでもどこからでも、アプリやWebサイトでリアルタイムの口座残高を確認できます。過去の入出金履歴も、詳細に確認できます。
2-2. 手数料が安い
デジタル銀行は、実店舗がありません。そのため店舗代や人件費がかからず、手数料を安く抑えることができます。具体的には振込手数料やATM手数料が無料、もしくは安く設定されています。
2-3. 24時間365日利用できる
24時間365日、いつでもどこからでも利用できるのが、デジタル銀行の大きなメリットです。わざわざ店舗に行かなくても、手持ちのスマホアプリやWebで簡単に利用できます。
2-4. ペーパーレスでスピーディーな手続き
オンラインで完結できるので、書類の郵送や対面の確認が必要ありません。そのため、手続きを迅速に行うことができます。またeKYCや生体認証(指紋認証、顔認証)、AIチャットボットなどの最新テクノロジーが活用されています。
3. デジタル銀行のデメリットについて
3-1. 対面での相談やサポートが受けられない
デジタル銀行の多くは、実店舗を持っていません。そのため、窓口での対面相談やきめ細やかなサポートを受けることができません。例えば住宅ローンや資産運用など、複雑な金融商品について直接担当者に相談したい場合や、困った時にすぐに相談できる場所がないことに不安を感じる人もいます。
3-2. 自行のATMがない
デジタル銀行は基本的に自行のATMを持っていません。そのため、現金の入出金は提携ATM(コンビニATMや他行ATMなど)を利用することになります。
3-3. 手数料が発生する
提携ATMの利用には手数料がかかる場合が多く、頻繁に現金取引をする人にとっては負担となることがあります。また、提携ATMの設置場所が少ない場合もあり、利便性に欠けることがあります。
4. デジタル銀行とネット銀行の違い
デジタル銀行とネット銀行は、どちらも実店舗を持たず、オンラインでサービスを提供するという共通点があります。しかしその発想の起点やシステム構成、提供するサービスの方向性に大きな違いがあります。
デジタル銀行は、AIなど最新のデジタル技術を駆使し、顧客体験を重視し、ゼロから新しい銀行サービスを設計・提供する銀行と言えます。つまり既存の銀行の仕組みをコピーするのではなく、「デジタルを起点に銀行取引をするには何が必要で、何が不要か」を概念化します。そして、顧客の不便さや不満を解消する新しいサービスを追求しています。例えば既存の預金や振込だけでなく、家計管理や目的別貯蓄などユニークな機能があります。
一方ネット銀行の発想は、既存の銀行業務をいかに効率よくオンラインで提供するかというものです。既存システムをオンライン化したものが多く、提供サービスも預金や振込など既存の銀行業務が中心になります。
5. まとめ
デジタル銀行は、手数料の安さや24時間365日利用可能といった多くのメリットがあります。しかし対面相談ができず、ATMがないための手数料というデメリットもあります。
利用する際には、ご自身の利用目的や使用頻度、メリットとデメリットの比較、ITリテラシーを考慮する必要があります。
例えばデジタル銀行の最大の魅力の一つは、高い預金金利です。それができるのは、実店舗を持たないことによるコスト削減です。生活費口座として利用しながら、少しでも利息を増やしたい場合に有効です。また 短期から長期まで様々な期間の定期預金があり、特に高金利のキャンペーンなどを利用することで、まとまった資金を効率的に運用できます。
また他行への振込手数料が無料、または月に数回まで無料のデジタル銀行を選びましょう。そうすることで、家賃や送金など、様々なシーンでの手数料を節約できます。