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ASPとは、インターネット経由でソフトウェアやその稼働環境を提供する事業者です。正式には「アプリケーションサービスプロバイダ(英:Application Service Provider)」といいます。
例えば身近な例では、WebメールのGmailや、iCloudもASPです。近年インターネットの高速化やブラウザの進化で、多くの場面で活用されています。またシステム開発においてはASPを活用することで、低コストと短納期が可能です。またASPは、アフィリエイトサービスプロバイダ(英:Affiliate Service Provider)という意味もあります。本記事では、ASPについて詳しく解説します。
Contents
1. ASPとは
ASPには、2つの意味があります。ここでは、それぞれの意味について解説します。
1-1. アプリケーションサービスプロバイダについて
アプリケーションサービスプロバイダ(英:Application Service Provider)は、インターネットを通じて、ソフトウェアやその稼働環境を提供する事業者です。
インターネット経由でサービスを利用できるため、ソフトウェアを自分のPCにインストールする必要はありません。またライセンス管理や保守、アップデートはASP事業者が代行してます。そのため、ユーザーはソフトウェアの管理負担を軽減できます。
1-2. アフィリエイトサービスプロバイダについて
アフィリエイトサービスプロバイダ(英:Affiliate Service Provider)は、広告主とアフィリエイターを仲介する企業のことです。
ASPの企業は、広告主から依頼された広告をアフィリエイターに配信します。そして、アフィリエイターが商品の売り上げ等の成果を上げた場合に報酬を払います。ASP企業が存在することで、広告主やアフィリエイターは広告掲載及び成果管理の負担が軽減されます。
日本国内の有名なASPサービスには、「A8.net」や「バリューコマース」、「もしもアフィリエイト」などがあります。
2. 代表的なアプリケーションサービスプロバイダサービス例
一からシステム開発をする必要がないアプリケーションサービスプロバイダサービスは、多くの分野で活用されています。ここでは、その有名な事例をご紹介します。
2-1. 世界100万店以上で利用されているshopify(有料)
2006年カナダで設立されたshopifyは、オンラインストアを簡単に構築できます。また世界175カ国以上、100万店以上のストアで利用されています。一番の魅力は、専門知識がなくてもストアを作れることです。例えばドラッグ&ドロップで作れるので、Web初心者でも大丈夫です。
そして何より嬉しいのは、日本語を含む多言語のサポートを提供していることです。決済は、クレジットカードやコンビニ決済、銀行振込など、様々な決済方法に対応しています。
2-2. 最短1日でネットショップができるBASE(無料)
初期費用0円、月額利用料0円で、最短1日でスタートできるのが、BASEです。このBASEは、販売が成立するとサービス利用料と決済利用料が発生する仕組みです。デザインテンプレートは11種類あり、有料テンプレートは55種類用意されています。
例えば実際のユーザーが使っている機能には、「予約販売」「Instagram販売」「クーポン」「注文データダウンロード」「売上データダウンロード」などがあります。
2-3. 店舗もネットショップも管理できるSTORES
オムニチャンネルで顧客管理ができるのが、STORESの魅力です。具体的には、実店舗とネットショップ、スマホ、アプリを全てつなぐことができます。そうすることで、顧客管理を集約でき、経営情報を素早くキャッチできます。
また管理画面では、顧客の氏名、年齢などの属性だけでなく、購入商品や来店履歴、保有ポイントも把握できます。しかも顧客の保有ポイントやランクに基づいて自動でクーポンやプッシュ通知を送ることができます。
3. クラウドとの違い
クラウドとは、「クラウドコンピューティング(Cloud computing」)」の略です。ASPとクラウドは、両方ともインターネットを通じてサービスを提供するという点では同じです。ただし、以下の点で違いがあります。
3-1. 提供されるサービスの違い
ASPの場合、ECサイト構築ソフトや顧客管理ソフト、会計ソフトなどがあります。使用するユーザーは、自分でソフトウェアをインストールする必要はありません。インターネット経由で利用することができます。
一方クラウドの場合、ソフトウェアサービス(SaaS)やストレージサービス(Iaas)、プラットフォーム(PaaS)などがあります。
3-2. サービスの提供方法の違い
ASPの場合、ユーザーは事業者が用意したサーバー上で動作するサービスを利用します。そのため、ユーザーはソフトのメンテナンスをする必要はありません。またサーバーの管理も不要です。
一方クラウドの場合、自社でサーバーを借りて、サービスを利用します。例えばIaaSの場合、ユーザー自身がサーバーを借ります。そして必要なソフトウェアをインストールして利用します。ただしSaaSの場合は、事業者が用意したサーバー上で動くサービスを利用します。
4. まとめ
ASPには、様々なメリットがあります。代表的なものとしては、「インターネット環境があれば使える」「管理する負担がない」ことが挙げられます。
またシステム開発面でも、「低コストでサービス開始できる」「短期間で導入できる」といったメリットがあります。システム開発については、『システム開発とは?開発手法や流れ、ソリューション事例を解説!』で詳しく解説しています。そちらも参照下さい。
「とにかく初期費用をおさえたい」「できるだけ早くサービスを開始したい」と考えているサービス事業者の方にとって、ASPはとても便利なサービスです。ご自身のサービスにとって一番重要なポイントを把握した上で、最適なASPサービスを選択することが重要です。