アプリ開発とは?日本の中小企業が元気になる基盤作りのヒント

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アプリ開発とは、PCやスマホのOS上にインストールして利用するソフトウェアを開発することです。アプリとは、アプリケーションソフトウェア(application software)の略です。

ユーザーに支持されるアプリを開発するには、読み込み速度の向上やモーションUIデザイン、データのセキュリティなどが重要です。表示が遅いとユーザーは離脱します。また直感的に操作ができるUIは誤操作を防ぎます。

また最近は、個人情報の流出が問題になっています。SSL証明書やDDoS攻撃保護など、セキュリティ対策が必須です。

本記事では、アプリ開発について詳しく解説します。

 

1. アプリ開発とは

アプリ開発とは

アプリ開発には、「Webアプリ」や「ネイティブアプリ」、「ハイブリッドアプリ」といった種類があります。またアプリ開発のプログラミング言語としては、「Swift」「Ruby」「JavaScript」が人気です。

仕事としても、アプリ開発は需要や将来性が高く有望です。また最近は、プログラミング作業なしでアプリ開発する「ノーコードアプリ開発」も出てきています。

「Glide」や「Adalo」、「Bubble」や「Thunkable」といったノーコード開発アプリを活用します。開発からリリースまで、スピーディーに行えるメリットがあります。

 

2. アプリ開発の種類

アプリ開発の種類

2-1. Webアプリ

Webアプリとは、Webブラウザでアクセスするアプリケーションを指します。代表的な例を、以下に紹介します。

2-1-1. Google

① URL/https://www.google.com/
② サービス内容/検索サービス
③ 開発言語/C/C++、Java、JavaScript、Python、Go

世界中の人々に親しまれている有名な検索サイト「Google」にも、多くのWebアプリが搭載されています。車や電車のルート検索や電卓機能など様々な機能を無料で使えます。

開発言語は、Google社内で開発のための標準言語として定められた「C/C++」、「Java」、「JavaScript」、「Python」、「Go」です。

2-1-2. 食べログ

① URL/https://tabelog.com/
② サービス内容/飲食店検索、予約
③ フレームワーク/Ruby on Rails

グルメ情報サイトの代表格「食べログ」も、Webアプリです。開発にはRubyが使用されています。「会員登録」、「ログイン」、「検索」、「時間帯予約」、「口コミ機能」などの構築に活用されています。

2-1-3. note

① URL/https://note.com/
② サービス内容/文章、写真、イラスト、音楽、映像等を公開・販売・購入
③ 開発言語/Ruby on Rails、Nuxt.js

「note」は、文章や写真、イラスト、音楽、映像などの作品を公開・販売・購入などができる画期的なプラットフォームです。人気のジャンルやタグからクリエイターや作品を探すことができます。

開発言語は、「Ruby」と「JavaScript」が使用され、表示速度の改善のためにJavaScriptのフレームワークであるAngular.js1系からNuxt.jsへ変更しました。

2-2. ネイティブアプリ

ネイティブアプリは、デバイス内にアプリをダウンロードし、そこで演算処理が行われるものです。スマホやタブレット等の端末にアプリをダウンロードして使用し、端末上のみで作動します。

2-3. ハイブリッドアプリ

カメラ撮影やGPS機能などのデバイス機能を利用しているアプリです。

最近はハイブリッドアプリの開発に特化したフレームワークも出てきています。効率的に開発を行う時は、このフレームワークを活用するのがおススメです。

 

3. アプリ開発関連の企画書のポイント

今回の企画書は、電子化による中小企業経営の成功ナレッジのシェア化がテーマです。ポイントとなるキーワードを、以下に記します。

① 中小企業の経営課題に対する解決事例の電子化・データ化
② 検索・閲覧しやすいアプリケーションの開発
③ 中小企業支援プラットフォームとの連携
④ ユーザーインターフェースデザイン
⑤ フントエロンド開発
⑥ バックエンド開発
⑦ インテグレーション開発
⑧ 統合・ローカライズ・品質管理
⑨ フロントエンドアプリケーションとバックエンドAPIの連携

 

4. 『平成30年度中小企業・小規模事業者に向けた事例集アプリケーション開発に係る調査事業』から学ぶ

4-1. 表紙

4-2. 目次

4-3. 事業概要

4-3-1. 事業の目的について

これまで中小企業庁をはじめ独立行政法人中小企業基盤整備機構等において、中小企業・小規模事業者(以下、「中小企業等」という。)や中小企業等支援事業者等の経営課題の解決に向けた参考となることを想定し、様々な事業に係る事例集を作成してきている。

一方で、事例集に記載されている事例が当該企業の属性に応じて検索することが必ずしも容易ではない、あるいは事例集間での連携がなされていないなど、中小企業等や中小企業等支援機関等にとって必ずしも活用しやすい状況にあるとはいえない。

そのため、当該事例集を電子化・データ化し一覧性を持たせると同時に、利用者の属性や関心に応じて例を検索・抽出できる適切な事例集の閲覧手法・媒体のあり方について調査を行い、電子化された事例集の閲覧・活用に当たっての課題とその解消方法を明らかにした上で、事例集の検索・閲覧が行いやすいアプリケーション(以下、「アプリ」という。)を試行的に開発し、事例集が中小企業等の経営課題の解決に一層寄与するものとなることが本事業の目的である。

4-3-2. 調査の内容について

事業目的に関する先行事業や事例検索に係る現状と課題、中小企業等の経営者等や中小企業等支援機関等の想定される利用者の意見等を踏まえ、事例集の検索・活用を行うモデルとなるアプリを開発し、適切なアプリに求められる要件(アプリ利用者の利便性を考慮したデザイン、コンテンツ、機能等)のとりまとめを行うとともに、本開発プロセスを踏まえて、今後の中小企業等に関する事例集の更なる開発のあり方を提言する。

4-3-3. ユーザーにとって使いやすい事例の検索・閲覧のためのアプリ開発

ユーザーは、中小企業経営者、中小企業支援機関等の職員、中小企業庁職員等を想定している。中小企業庁等の事例を効率的に検索し、有効に活用されるアプリを開発する。

アプリ開発の過程で、使いやすいデザイン、コンテンツ、機能等を整理する。アプリは、スマートフォン、タブレット、PC等において利用可能なウェブアプリケーションとする。レスポンシブかつGoogle Chrome上で動くことを要件とする。

4-4. 体制について

4-4-1. プロジェクト進捗管理・担当職員とのコミュニケーションについて

プロジェクト管理ツールのBacklog(https://backlog.com/ja/)を導入した。これにより、以下のような様々な形態でのコミュニケーションをオンラインで行うことが可能になった。

① タスクの管理および関連するディスカッション
② 課題の管理および関連するディスカッション
③ 情報共有および関連するディスカッション
④ ファイルの共有および関連するディスカッション

4-4. システム概要

4-4-1. 現状の課題と目指すべき状況

本サービスは、ワンストップで中小企業支援サービスを提供できるプラットフォーム「中小企業支援プラットフォーム(仮称)」のひとつとして位置づけられ中小企業・小規模事業者や中小企業等支援事業者等の経営課題の解決のため各種事例の検索、閲覧を行うサービスである。

4-4-2. ユーザにとっての現状と課題(As Is)

① 自社に必要な事例集を見つけることができない(事例集が施策単位や表彰単位で複数サイトに点在)
② 事例集の分量も多すぎて、参考になる情報がわからない、パートナーを探すことにも使えない
③ 仮によい事例を見つけられたとしても、該当施策の活用方法(公募情報等)や相談先がわからない

4-4-3. アプリ提供によって目指すべき状況(To be)

① 個別に構築された事例集をとりまとめ、ニーズに応じた横断的検索が可能な仕組み
② 施策単位や企業名の検索だけでなく、地域性や企業規模、業種等、自社に近い事例を探すことが可能な仕組み
③ 事例内で記載のある支援情報・支援機関にも簡単にアクセスできる仕組み
④ 最終的には、省庁横断、自治体、独法等を巻き込むとともに、連携を目指す

4-5. コンテストを活用したアプリケーション開発

4-5-1. プロジェクト全体

本プロジェクトは、プロジェクト全体や他モジュールの開発状況に応じて機動的なプロジェクト推進する。そのためアプリケーション開発を、「UIデザイン」、「フロントエンド開発」、「バックエンド開発」、「ローカライズ開発」「品質管理」「デプロイ」等の各種別に分類する。各分類の開発を、数日~2週間程度の短い期間を単位としたサイクルを回す形式とする。

4-5-2. 要件検討、確認

必要最低限の検討とし、Topcoderサービスを利用することで、UI/UXデザインを含めたアプリケーションの整理、具現化を実施していくこととする。

4-5-3. UI/UXデザイン及びアプリケーション開発

Topcoderサービスを利用し、コンテスト形式で行うこととする。これによりコミュニティから複数の成果物を得ることができ、より満足度の高いデザイン、品質の良いプログラムが採用可能となる。

4-5-4. 要件検討について

現行の事例集(PDF等)をベースに、事例画面に表示する項目、内容を整理する。また他システム共通の項目(データ)を洗い出し、データ構造、設定値を明確化する。システム化するにあたって、重要視する機能における仕様を検討する。

① 事例分類などの検討
② 事例項目の洗い出し
③ データ定義
④ 機能一覧
⑤ その他

4-5-5. SPEC準備

デザインコンテスト仕様を検討、まとめる。

① ペルソナの定義
② サイトコンセプト検討
③ デザイン機能の定義
④ 制約条件(画面サイズ等)
⑤ 判定基準
⑥ その他

4-5-6. アプリケーション開発の進め方

① Top coderコンテストにより、UIデザイン、フロントエンドアプリケーション、バックエンドAPIを短期間で高品質に開発する
② TC3により、Top coderサービスの管理、その成果物の統合/ローカライズ/品質管理を行う
③ TC3により、プロジェクト管理を行う

4-5-7. UIデザインコンテスト実施報告

① デザインに求める要件を反映したコンテストスペックを作成し、コンテストを実施した
② 中間チェックポイントを設け、中間レビューを実施した
③ 最終成果物に対する評価を実施し、最終成果物を獲得した

 

5. アプリ開発に使える補助金

「ものづくり補助金」「IT導入補助金」「事業再構築補助金」が、アプリ開発に活用できます。ここでは、それぞれを解説します。

5-1. ものづくり補助金

最大補助金額が2,000万円の「ものづくり補助金」は、ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金です。

「通常枠」「回復型賃上げ・雇用拡大枠」「デジタル枠」「グリーン枠」があります。中小企業の場合、資本金や従業員の上限が業種ごとに定められています。

5-2. IT導入補助金

経済産業省が中小企業や個人事業主の生産性向上を目的に、ITツールの導入経費の一部を補助するのが「IT導入補助金」です。「通常枠」と「デジタル化基盤導入枠」に分かれています。

対象は、中小企業やスタートアップ企業、ベンチャー企業です。業種ごとに、資本金と従業員数の上限が定められています。

5-3. 事業再構築補助金

売上が不調な中小企業を支援するのが、「事業再構築補助金」です。アプリ開発を活用して、事業を再構築する場合に活用できます。例えばコロナ禍で売上が減少した飲食店などは、集客&デリバリーアプリの構築用に活かせます。

対象になる事業主の条件として、業種ごとの資本金や常勤従業員数があります。また補助金額は、20人以下は「100~2,000万円」、100人以上で「100~8,000万円」と変動します。