ペルソナとは?BtoCだけでなく、BtoCでの活用方法も解説します

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ペルソナとは、特定の商品やサービスを利用する「詳細な架空ユーザー像」のことです。ユーザー像を想像するという点では、ターゲットも同じです。その大きな違いは、どれぐらいのレベルまで詳細に人物設定をするかという点です。

マーケティングなどのビジネスに関わっている方の多くは、この「ペルソナ」という言葉を耳にしたことはあるでしょう。ただ何となく使ってはいるものの、正確に把握している自信のある方は少ないのではないでしょうか。

本記事では、ペルソナとは何か、なぜ重要なのか、どんなメリットがあるのかなどについて、できるだけ詳しく解説していきます。

 

1. ペルソナとは

ペルソナとは

1-1. ペルソナとは

ビジネスシーンで使われるペルソナ(英:persona)とは、自社の製品やサービスの架空ユーザー像です。マーケティングや広告、プロモーションなどのプランニングを行う時、具体的なユーザーの人物像として活用されます。

名前、年齢、性別、学歴、職業、年収、家族構成、居住地、趣味などを、詳細かつ具体的に設定していきます。「自社の商品を求める1人のリアルな人物像」を想定して、徹底して戦略を練ります。

そうすることで、精度が高く一貫したメッセージを提供することができます。

1-2. ペルソナの起源

もともとペルソナは、古代ローマで上演された劇で使用された仮面です。この仮面の意味から、スイスの心理学者カール・グスタフ・ユングは、「社会生活においての振る舞いなどに現れる外的意識」として、ペルソナという言葉を使用しました。

カール・グスタフ・ユング

マーケティング上では、「仮面の自分」という考えを発展させて、「架空のユーザー像」「人物モデル像」として詳細に描くことが特徴です。

 

2. ペルソナとターゲットの違い

ペルソナとターゲットの違い

ペルソナとターゲットはどこが違うのでしょうか。ここでは、その違いについて解説します。

2-1. ターゲットとの違いとは

商品やサービスの具体的なユーザーの人物像を浮かび上がらせるという点では、ターゲットとペルソナも同じです。この両者の違いは、「ユーザー人物像の属性をどこまで詳細に設定するか」という点です。

ターゲットとペルソナの違いについて、以下に具体例を記します。

<ターゲット>
① 30代~40代
② 女性
③ 主婦
④ 料理が趣味

<ペルソナ>
① 36歳
② 女性
③ 専業主婦
④ 家族構成/夫(41歳)、長男(5歳)、長女(3歳)の4人家族
⑤ オーガニック素材を使った料理、カフェ巡り、ヨガ、海外ドラマが趣味
⑥ クックパッド、インスタグラムで好きなアカウントをチェックしている
⑦ 友人とのコミュニケーションは、LINE、Facebookが多い

 

3. ペルソナを設定する理由とは

ペルソナを設定する理由

ペルソナは、マーケティング活動において、重要な役割を果たします。その点について、解説します。

3-1. 担当者間で共通イメージが持てる

例えば、あるメーカーが自社の清涼飲料水の広告キャンペーンを展開する場合、多くのスタッフが関わります。メーカー側の広告宣伝部の社員、広告代理店の営業マンとクリエイティブ、制作会社のスタッフなどです。

広告キャンペーンに関わる担当者全員が、この清涼飲料水のユーザー人物像を共有できるのが、ペルソナのメリットです。

3-2. コミュニケーションの効率が上がる

例えば、会議の議題が「広告キャンペーンのモデルを誰にするのか」とします。この時、会議に参加する人間全員がリアルなユーザー人物像をイメージできていることで、共感性や訴求力の高いモデルを選ぶ確度が上がります。

このように、ペルソナをベースに、広告コンセプト、媒体選定、キャスティング、SNS戦略など、一連の施策が決められていきます。広告キャンペーンに限らず、様々なプロジェクトでペルソナは活用されています。

 

 

4. BtoB営業での活用

BtoBでも活用されるペルソナ

最近は、BtoBマーケティングでもペルソナが重要視されています。ここでは、BtoBマーケティングにおけるペルソナの活用方法について、解説します。

4-1. BtoBのペルソナ例

BtoCが対象が個人なのに対し、BtoBは対象が企業です。ただ窓口は、メールを受け取ったり、プレゼンを受ける企業担当者です。つまり、BtoBのペルソナの設計は、「企業」と「担当者」の2つのペルソナを合わせたものになります。

< 担当者のペルソナ>
① 名前/山口達夫
② 性別/男性
③ 年齢/36歳
④ 所属部署/マーケティング事業部
⑤ 役職/マネージャー
< 企業のペルソナ>
① 企業名/株式会社デジタルフォース
② 企業規模/資本金5,000万円、年商5億円
③ 業種/健康食品販売
④ 課題/新規顧客の獲得、会員化
< 部署のペルソナ>
① マーケティング事業部の体制/部長1名、山口さん、メンバー7名
② マーケティング事業部の業務/Webコンテンツ作成、ネット広告の作成&出稿、効果測定他

4-2. 見込み顧客をどう反映させるか

BtoBマーケティングにおけるペルソナの活用のポイントは、「精度の高い見込み顧客像」を作ることです。この効率的な手法の一つが、既存の顧客の中で最も典型的なパターンを反映させることです。

そうすることで、関わるスタッフ全員がリアルな企業イメージと担当者イメージを共有でき、各種マーケティング施策の細かい部分まで効率的に策定できます。

ただこの場合は社内のデータを活用しているので、外部の協力会社と連携する場合は、使用は避けましょう。

4-3. 複数のペルソナを運用する場合

マーケティングする商品・サービスによっては、ターゲット企業のペルソナが複数必要になる場合があります。BtoBマーケティングの場合、以下のような事態が想定されます。

① 商品・サービスの販売先が、大企業と中小企業の双方に売れている
② 販売対象企業の決裁権者が、社長決裁と担当者決済の2通りに分かれている
③ 新規顧客からの受注と、既存顧客からの受注のどちらも重視したい

 

5. まとめ

本記事では、ペルソナの意味や事例、重要性について解説してきました。

特に最近は、BtoBマーケティングにおいても、ペルソナが重要視されつつあります。その真意は、営業活動の生産性の向上です。

ビジネスプロジェクトに関わる人間が増えれば増えるほど、共通認識は重要になります。

特に戦略の策定などの初期フェーズでは、ユーザー像のイメージの共有は、コミュニケーションミスを回避させてくれる効果があります。

今後も更にペルソナの活用シーンは増えることが予想されます。

是非本記事を現場での活動にご活用下さい。

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