横行するオンライン海賊版。知的財産権侵害の実態や対処方法とは?

外資系コンサルティング企業の企画書特集第4弾は、ドイツのミュンヘンを本拠とするローランド・ベルガーです。1967年に現会長のローランド・ベルガーが設立したヨーロッパで最大の経営戦略コンサルティング会社であり、世界34か国に50のオフィスがあり、2400人のコンサルタントが働いています。

創業者のローランドベルガーはドイツのシュレーダー首相時代はアドバイザリーを務め、それ以外にも世界1位のMBAプログラムといわれているフランスのビジネススクールINSEAD(インシアード)、ソニー、フィアット、ドイツ銀行等のアドバイザリーボードも勤めています。

 

【知的財産権とは】
知的財産権について|経済産業省 特許庁
知的財産権とは|日本弁理士会
知的財産権―Wikipedia

【知的財産権侵害事例】
弁護士が教える!「知らなかったでは済まされない知的財産権侵害と対策」
知的財産権侵害のリスク|-北辰特許事務所
知的財産権侵害への対処法とは?|顧問弁護士相談広場

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【目次】
1. ローランドベルガーに見る外資コンサルの特徴
1-1. 結果と実効性を伴う創造的な戦略策定
1-2. クライアントの業界とプロジェクトテーマ
2. 『知的財産権侵害対策強化事業』企画書から学ぶ
2-1. 表紙/平成25年度知的財産権ワーキング・グループ等侵害対策強化事業最終報告書
2-2. 本プロジェクトの背景と目的
2-3. 本事業は、下記5つのモジュールで推進
2-4. サマリー(1/5)ウェブサイト上の知的財産権侵害の実態調査
2-5. サマリー(2/5)知的財産権侵害の防止に資する取組・契約形態の調査
2-6. サマリー(4/5)戦略的な知的財産権侵害対策についての検討
2-7. サマリー(5/5)知的財産権侵害対策のための国内外データベース調査及び構築
2-8. Contents
2-9. オンライン海賊版サイトは5つのタイプが存在
2-10.現状判明している海賊版コンテンツが掲載されているサイトは、下記の通り
2-11.横行するオンライン海賊版は、豊富なコンテンツを、早くしかも無料で見られるものが多く、正規版の海外展開を阻害している
2-12.対象ユーザーは、「業界一丸となった侵害対策」・「正規版コンテンツへの誘導」両輪での実施に向け、侵害規模の大きさと正規版流通の整備状況で評価
2-13.侵害規模の大きさでは、日米に次ぎ、英、中、仏、韓(言語圏)が大きい

 

1. ローランドベルガーに見る外資コンサルの特徴

1-1. 結果と実効性を伴う創造的な戦略策定
ローランド・ベルガーのコーポレートビジョンは、『結果と実効性を伴う創造的な戦略策定』です。戦略立案だけでなく、現場力と実行力を武器としており、“現場を動かす強いリーダーシップ”を強みとしています。会社のブランドに頼るのではなく、コンサルタント個人の力量をブランドとして機能させ、価値として提供しています。

1-2. クライアントの業界とプロジェクトテーマ
ローランド・ベルガーのクライアントの業界は、以下のような分野があります。

・自動車
・消費財
・流通
・化学
・機械
・金融
・情報通信

プロジェクトのテーマには、以下のようなものがあります。

・全社戦略
・企業再生
・ブランド・マーケティング戦略
・BRICs・新興国戦略
・営業改革
・新規事業戦略

 

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2. 『知的財産権侵害対策強化事業』企画書から学ぶ

では、実際にローランド・ベルガーが作成した企画書を見ていきましょう。今回は、平成25年度知的財産権ワーキング・グループ等侵害対策強化事業(コンテンツ海賊版対策調査)の企画書です。

2-1. 平成25年度知的財産権ワーキング・グループ等侵害対策強化事業

2-2. 本プロジェクトの背景と目的

・日本の主要成長産業であるコンテンツ産業、とりわけマンガ・アニメ産業にとって、主としてインターネット(PC・スマホ含む)における知的財産権侵害は、海外展開における大きな阻害要因となっている

・これをふまえて、効果的な知的財産権侵害の対策を講ずるべく、マンガ・アニメ産業が業界一体となって知的財産権侵害に取り組むことが重要

・しかし、海賊版が存在することで、マンガ・アニメにプロモーション効果が多少なりともある側面があるのもあり、ただ海賊版対策を行って違法にマンガ・アニメを見られなくするだけでなく、いかにマンガ・アニメ産業の裾野を維持した上でコンテンツ企業にその収益を還元するかという視点も重要である

・そのため、今後は、「海賊版が横行するサイトなどに対する業界一丸となった侵害対策」、「正規版コンテンツへの誘導」及び「(正規版流通促進を念頭に置いた)普及啓蒙活動」を、戦略的に一体となって取り組むことで海賊版対策強化事業を実施することが重要

・これらの活動をより効果的に行うために、2013年度において、マンガ・アニメ海賊版対策プロジェクトを企画・立案し、主に2つの目的で検討を進めることとなった

-「海賊版が横行するサイトなどに対する業界一丸となった侵害対策」と、それを併せた「正規版コンテンツへの誘導」施策検討のための知見・情報の集約

-「普及啓蒙活動」のアクションプラン策定

2-3. 本事業は、下記5つのモジュールで推進

◆本プロジェクトにおける実施内容
【1.ウェブサイト上の知的財産権侵害の実態調査】
・ウェブサイト上の知的財産権侵害の実態調査
・各国への正規版流通実態の把握
・サイト利用者の動向調査

【2.知的財産権侵害の防止に資する取組・契約形態の調査】
・コンテンツ海外展開の現状の把握・整理
・国内外の知的財産権侵害の防止に資する先進的な取組・契約形態等の調査
・知的財産権侵害を未然に防げる取組・契約の整理

【3.消費者啓蒙のための効果的な普及啓発活動の検討】
・これまでの知的財産権侵害に関する普及啓発活動の整理
・新たな実証的な取組を踏まえた、効果的な普及啓発活動の検討

【4.戦略的な知的財産権侵害対策にについての検討】
・今後に向けた効果的な海賊版対策の手法の具体化

【5.知的財産権侵害対策のための国内外データベース調査及び構築】
・国内外の知的財産権関連のコンテンツデータベース、および取組等の整理
・提供機能と必要情報の整理
・持続可能な仕組みの整理
・複数のモデル案の提示と要求仕様の検討

2-4. サマリー(1/5)ウェブサイト上の知的財産権侵害の実態調査

◆ウェブサイト上の知的財産権侵害の実態調査

【オンライン海賊版サイトの運営実態】
・オンライン海賊版には、主にマンガの閲覧が可能なオンラインリーディングサイト、コンテンツのストリーミング再生が可能な動画投稿サイト(マンガは紙芝居形式)、ダウンロードが可能なオンラインストレージ・トレントサイト、ならびに上記オンライン海賊版サイトのURLをまとめたリーチサイトが数多く存在している

・上記の中でも、特に悪質性が高いのは、コンテンツやビジネスモデル、削除要請に対する対応実績から、オンラインリーディング、アニメの海賊版コンテンツに特化した動画投稿サイト、オンラインストレージ、トレントサイト

・削除要請に応じるサイトには検知と削除要請の効率化、削除要請に応じないサイトには、削除圧力を増すと共に、ビジネスを立ち行かせなくする施策が必要

【オンライン海賊版ユーザーの実態】
・ファンに占めるオンライン海賊版ユーザーの比率は、アメリカではマンガ・アニメいすれにおいても5割以上。一方日本は、ファンのすそ野が広く正規版ユーザーが多いこともあり、オンライン海賊版ユーザーはマンガ7%、アニメで17%とアメリカに比べ低い

・ユーザーのオンライン海賊版利用時間を年間小売市場規模に換算すると、日本のマンガ500億円、アニメは1,488億円、アメリカのマンガは1,3兆円、アニメは8,524億円相当の被害額となる
-ウェブサイトタイプ別には、日本のマンガはオンラインストレージ・トレントサイト、アメリカのマンガはオンラインリーディングサイトとオンラインストレージ・トレントサイト、アニメは日米ともに動画投稿サイトにおける侵害規模が大きい

・ユーザーのオンライン正規版利用意向(利用意向の有無、支払許容額)を考慮すると、マネタイズしうる最大市場規模(小売)は、日本のマンガは314億円、アニメは527億円、アメリカのマンガは5,369億円、アニメは5,667億円相当に上る

・オンライン海賊版を利用していたユーザーがその利用をやめた理由を見ると、「海賊版コンテンツの削除やサイトの閉鎖」に加え、日本は「海賊版利用はよくない」という罪悪感の醸成、アメリカは「正規配信の増加」が比率として高く、これらが打ち手として有効と考えられる

2-5. サマリー(2/5)知的財産権侵害の防止に資する取組・契約形態の調査

・海賊版対策は、海賊版コンテンツの地道な削除と正規版ビジネスの推進(オンライン配信、ローカライズコンテンツの増加、プロモーション)を両輪で実施すべきものとの考えは、特に長年海賊版対策に取り組んできた日本の権利者にとって共通認識であり、海外等の企業の事例を見てもそれは明白であると言える

・これまでもライセンス先である海外現地企業に海賊版対策を行う旨の記載を契約条項に入れ込む等を行うことにより、知的財産権侵害が防止された事例はあるものの、根本的な解決には至っていないのが現状

・知的財産権侵害対策は、業界がまとまって、個社ではできない効果的・効率的なスキームの構築を目指すことが必要

-削除要請は、業界・企業を超えて大規模にかつ一斉に実施することで、これまで削除に応じなかったサイトへの削除圧力を増し、また削除に応じるサイトに対しても効率性を高める
→ノウハウ・実績の豊富なサービスプロバイダを組み合わせる、マンガ・アニメ共通タイトルは共同で検知・削除要請を実施する、等

-削除要請に応じない悪質サイトに対しては、アドネットワーク、ISP、課金業者、セキュリティーソフト開発会社など周辺事業者と連携し、事業を立ち行かなくする打ち手も検討。さらに、訴訟を含む直接的な働きかけも視野に入れる

-正規ビジネスの推進も同様に、業界がまとまって、正規版コンテンツへ誘導するための仕組み構築を目指す(参考 where to watch(米)、music matters(米)など)

-正規版コンテンツへの誘導の仕組みには、これまでの事例も踏まえると、

1)検索エンジンとの連動
2)正規版リンク集の構築
3)サイト横断型Viewerの構築
4)動画投稿サイトへの公式チャネル開設
5)海賊版サイトの正規版サイトへの転換
6)新たな配信プラットフォームの構築

の6つが考えられる。

-国主導による業界・企業横断の公益的な取組の意義を考慮し、1)検索エンジンとの連携、2)正規版リンク集の構築が好ましいと考えられる

-オンライン海賊版ユーザーの半数以上が検索エンジン経由でアクセスしていること、また各社の正規版サイト毎に購入・視聴できる作品やコンテンツとその認知度にばらつきがあるため、これらは正規版コンテンツへの誘導に資すると考えられる(参考 PIAAが検索エンジンに要請した事例あり)

2-6. サマリー(4/5)戦略的な知的財産権侵害対策についての検討

・今後の海賊版対策では、1)海賊版コンテンツの業界一丸となった削除、2)正規版コンテンツへの誘導、3)広報・普及啓発の3事業を実施

-1)海賊版コンテンツの業界一丸となった削除要請
これまでの個々の権利者あるいは業界団体による削除活動の対象範囲(対象ウェブサイトタイプ、タイトル数、言語圏など)のスケールを拡大。今後の踏み込んだ対策に活用できる知見・ノウハウに加え、交渉材料を蓄積
→周辺事業者への働きかけも行い、削除要請とは別の手法で海賊版コンテンツが立ち行かなくなる手法も検討することが望ましい

-2)正規版コンテンツへの誘導
削除要請を行うのみならず、海賊版による潜在的な市場でいかにマネタイズしていくかということが、海賊版対策の作業をただのコストセンターとしないためには重要。そのための施策として、まず以下の2つを取り組むのが望ましい

①検索エンジンと連携し、検索結果への働きかけ(海賊版サイトを検索結果から出なくする、上位に出ないようにするということに加え、正規版を目立たせる、検索結果の上位に出るよう、同時に働きかけていく)
②同時に、正規版が見られるサイトをまとめたリンク集を作成することにより、海賊版を削除した際の代替物を提示できるようにするのが効果的。リンク先の掲載に加え、3)広報・普及啓発活動のウェブプロモーションにも活用することにより、同時に啓蒙につなげることが望ましい

3)広報・普及啓発
1)2)の取り組みの土台として、ユーザーに対するオンライン海賊版の利用抑制、正規版の利用促進のため
-正当にクリエーターに収益が還元されることにより、新たな作品、更に嗜好を凝らした作品ができることを表現
-ファンと共に、マンガ・アニメ業界の未来について、考えていくような仕掛けなど

・上記3事業は、実証実験的な位置づけにつき、各事業の費用対効果のモニタリングとともに、オンライン海賊版ユーザーの継続的な定点観測を通じて、上記3事業の継続も含めて、今後の施策検討に役立てる

2-7. サマリー(5/5)知的財産権侵害対策のための国内外データベース調査及び構築

・海賊版対策と正規版誘導に必要な情報には、共通する事項も多く、一体的に整備をしていくことが望ましい。既存のコンテンツデータベースも多数存在しており、それらも活用しながら、極力負担の少ない形で海賊版対策及び正規版への誘導に必要な情報の整備を行っていくことが求められる

【正規版リンク版】
・正規版リンク集では、各タイトル毎に、画像、作品基本情報と作品紹介と合わせて、正規版サイト内のタイトルページに飛べるリンクの掲載を行う

・配信事業者や各社の情報サイトに既にあるデータベースや情報等を活用することで、特に、データの初期登録負荷を最小化することで継続的かつ迅速な構築を行う

【侵害対策】
・海賊版対策の削除要請に必要情報は、削除対象タイトル名と、アニメは動画投稿サイト向けのみ、タイトルに加えて対象エピソードNo.、ならびに、正規版と海賊版が混在するため、公式チャンネル等の正規ライセンス先の所在

・基本的には各社に必要情報のリストを提出してもらい、統合することとする
→対策対象動画投稿サイトにある正規コンテンツ(公式チャンネル)は、上記正規版リンク集コンテンツデータを利用

・海賊版対策サービスプロバイダからのレポートで取組効果を分析し、今後の有益なメタデータや仕様設計にも反映させる

【必要情報の基盤整備】
・海賊版対策と正規版流通等の情報を連携させ、整備することで、海賊版アップロード件数の多い人気タイトルの可視化、海外ライセンス情報の検索といった機能拡張等への活用も可能となり、更なる国内事業・海外展開の推進に資すると考えられる

2-8. Contents

1. ウェブサイト上の知的財産権侵害の防止に資する取組・契約形態の調査
2. 知的財産権侵害の防止に資する取組・契約形態の調査
3. 消費者啓蒙のための効果的な普及啓蒙活動の検討
4. 戦略的な知的財産権侵害対策についての検討
5. 知的財産権侵害対策のための国内外データベース調査及び構築

2-9. オンライン海賊版サイトは5つのタイプが存在

2-10. 現状判明している海賊版コンテンツが掲載されているサイトは、下記の通り

2-11. 横行するオンライン海賊版は、豊富なコンテンツを、早くしかも無料で見られるものが多く、正規版の海外展開を阻害している

2-12. 対象ユーザーは、「業界一丸となった侵害対策」・「正規版コンテンツへの誘導」両輪での実施に向け、侵害規模の大きさと正規版流通の整備状況で評価

2-13. 侵害規模の大きさでは、日米に次ぎ、英、中、仏、韓(言語圏)が大きい

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