今話題のGAFA(ガーファ)とは?あらゆる産業を飲み込む4つの巨大企業を徹底解剖します

最近メディアでよく登場するGAFA。GAFAとは、Google、Apple、Facebook、Amazonの4大企業の頭文字を取ったものです。これらの企業は全てアメリカで誕生し、インターネットの進化とともに全世界の人々の暮らしの中のスタンダードなサービスになり、巨額の収益を上げています。

今や一流の教育を受けた世界中のエリートが入りたがる人気企業となっているGAFAですが、それぞれの企業の実態とはどのようなものでしょうか。公開されている資料から、今世界で最も影響力を持つ4大企業を紐解いていければと思います。

 

【目次】
1. GAFAとは
2. Googleについて
2-1. Googleに関する数字
2-2. Googleの経営陣
2-3. 持ち株会社Alphabetについて
2-4. その他の事業
2-5.GV(旧Google Ventures)
3. Appleについて
3-1. Appleに関する数字
3-2. アップルの株主構成
3-3. 画期的な商品開発の歴史
3-4. アップル売上比率
3‐5.アップルの出資企業
4. Facebookについて
4-1. Facebookに関する数字
4-2. Facebookの株主構成
4-3. Facebookの広告の種類
5. Amazonについて
5-1. Amazonに関する数字
5-2. 事業の歴史
5-3. サービスの質を高める取り組み
5-4. 独自の会員プログラム「アマゾンプライム」

 

1. GAFAとは

GAFAとは、Google、Apple、Facebook、Amazonの4大企業の略です。GAFAというフレーズが使われる場合、既存業界を脅かす破壊者(ディスラプター)というニュアンスで使われることが多いようです。GAFAに共通して言えるのは、世界中の人々に圧倒的に支持されるオリジナル商品・サービスを開発し、トップクラスの人材を多数擁し、巨額の利益を上げている点です。

GAFA各社のサービスの誕生史、発展の経緯、最新動向は、もはや全業種の有力企業の関心の的になりつつあります。競合するのか、協業するのか、新たなサービスを立ち上げるのか、全ての企業にその判断を迫られる時が来るのも時間の問題なのかも知れません。

 

2. Googleについて

米スタンフォード大学の博士過程に在籍していたラリー・ペイジセルゲイ・ブリンの2人の学生が、学生寮で創業したグーグル。起業して十数年で時価総額がトヨタを超えるほど短期間にここまで巨大な企業になるとは、当時誰が予想できたでしょうか。ユーザーが求める最適な情報を表示する精度の高い検索エンジンの開発を始め、次々と画期的なサービスを送り出すGoogleの影響力があらゆる産業に及んでいるのは事実です。

2-1. Googleに関する数字
企業体としてのGoogle関連の数字を、以下にまとめてみました。

・2017年売上/1100億ドル
・株式時価総額/約80兆円
・従業員数/約8万人
・売上構成/9割が広告収入
・サービス/検索広告ビジネス、クローム、Googleプレイ、スマホOS「アンドロイド」、Gメール、アース、ストリートビュー、ユーチューブ他
・株主構成/ラリーペイジ25.9%、サーゲイ・ブリン25.1%、エリック・シュミット5.6%、一般・機関投資家41.8%、その他1.6%(※2018年3月末時点)

2-2. Googleの経営陣
起業当時と比べると、最近のGoogleの経営陣の顔ぶれは、インド系、アジア系も増え、多様性が増しています。

・グーグルCEO/スンダー・ビチャイ
・広告担当バイスプレジデント/ブラバッカー・ラガバン
・クラウド事業担当/ダイアン・グリーン(クラウドCEO)、ウルス・ヘルツル(テクニカルインフラ担当上級副社長)
・ハードウェア事業担当/リック・オスターロー(ハードウェア担当上級副社長)
・検索担当バイスプレジデント/ベン・ゴメス
・ユーチューブCEO/スーザン・ウォジスキ
・アンドロイド、グーグルプレイ、クローム/ヒロシ・ロックハイマー(エコシステム上級副社長)
・Google AI/研修開発 ジェフ・ディーン(シニアフェロー、グーグルブレイン統括)

GoogleCEOピチャイ氏のプレゼン※1

2-3. 持ち株会社Alphabetについて

・アルファベットCEO・共同創業者/ラリー・ペイジ
・アルファベット社長・共同創業者/サーゲイ・ブリン
・アルファベットCFO/ルース・ボラット
・アルファベット技術顧問/エリック・シュミット

2-4. その他の事業
・ディープマインド…2014年グーグルが6.5億ドルで買収。「アルファ碁」で有名
・ウェイモ…2016年、「X」の自動運転開発プロジェクトが独立した
・X(旧グーグルX)…新規事業を担当する秘密集団で、気球による通信サービス「ムーン」などの実績がある
・アクセス…2011年から米国内で展開するインターネット回線事業「グーグルファイバー」などで構成
・べリリー…2015年にXから独立し、スマートコンタクトレンズの開発や、蚊の大量放出による感染症撲滅実験などを展開
・キャリコ…2013年、グーグル傘下に設立されたバイオテック企業。長寿命の実現に向けた最先端生物学研究を推進
・サイドウォークラボ…2015年に設立されたロボットやAI、IoT技術を用いたスマートシティ計画を展開している
・ジグソー…オンライン検閲やデジタル攻撃、ネット上でのいじめを解決する技術を開発している
・クロニクル…2016年にXの中で設立され、2018年1月に分社化された。サイバー攻撃被害を未然に防ぐセキュリティ技術を開発
・GV(旧グーグルベンチャーズ)…2009年に設立され、計300社以上のスタートアップに投資してきた。運用規模は約24億ドル
・キャピタルG…2013年に設立され、ビジネスモデルが確立しているスタートアップ企業に投資している

2-5. GV(Google Ventures)について
GVは、2009年Googleの経営企画部門から独立しました。パートナーや従業員の多くはGoogle出身で、投資の意思決定は本体から独立しています。代表的な投資実績としては、Uber、Nest、Foundation Medicineなどがあります。GVでは、プロダクト、マーケティング、PR、デザイン、技術、海外展開、オペレーション等、分野ごとの担当パートナーに分けられており、VC経験のないGoogle出身者が担っています。

Google Venturesが設立された当時、GoogleのCEOを務めた幹部のエリック・シュミット氏は、こう語っています(※2)。「Googleの従業員は様々な人々を知っている。そして、Google Venturesが活用できる従業員ベースは、平均的なVC企業が活用できない微妙な要素を理解できる人々だ。だからといって、我々の方が優れた投資家だというわけではない。そういったものを我々が理解しているということだ」「Googleには多くの資金とテクノロジーに関する専門知識があるが、年季の入ったVC企業が有しているような経験はほとんど持ち合わせていない」「ベンチャーは、米国が達成した驚異的な偉業だ。私の人生の全ては、ベンチャー業界を創出した人々によって決定づけられた」

GVの投資のポイントを、以下に記します。

・Peaple First…一緒に働きたいと思えるか
・Focus on three Ds(Design、design、design)…創業者がUIやプロダクトデザインについて深く理解しているか
・Mobile chops…モバイルへの対応力があるか
・Solve a real problem…誰かが困っている問題に対して、解決力を持っているか
・Ability to make something…そのチームにプロダクトを実現する能力があること

 

3. Appleについて

2018年8月、米国企業として初めて時価総額が1兆ドルを上回ったアップル。1976年、スティーブ・ジョブススティーブ・ウォズ二アックの2人によってシリコンバレーで創業された。

3-1. Appleに関する数字
・2018年売上/2655億ドル(米国42.2%、欧州23.5%、中華圏19.6%、日本8.2%、その他6.6%)
・株式時価総額/約82兆円
・従業員数/132,000人(※2018年末時点)

3-2. アップルの株主構成(※2018年12月11日時点)
・バンガード/7.1%
ブラックロック/6.2%
バークシャー・ハサウェイ/5.3%
・ステート・ストリート/4.1%
・フィデリティ/2.3%

3-3. 画期的な商品開発の歴史
画期的な商品を次々と世に送り出してきたアップル。その歴史を振り返ってみました。

・1984年 マッキントッシュPC/初めてマウスで操作するスタイル
・1998年 iMac/透明でカラフルなデザイン
・2001年 iPod/デジタル音楽プレイヤー
・2007年 iPhone/スマートフォン 現在、年間2億台生産されている
・2008年 マックブックエアー/超薄型ボディ
・2010年 iPad
・2015年 アップルウォッチ

ジョブスの後、アップル帝国を率いるティム・クック

3-4. アップル売上比率
アップルは、2019年以降は決算発表で個別の製品の販売台数を公表しないことを発表しました。その大きな理由の一つは、スマートフォン市場の成長が頭打ちになっていることです。逆にアップルのビジネスモデルは端末を販売した後のサービス収益なので、アプリのダウンロードサービスであるアップルストアや音楽配信比率が高まっていくことが予想されます。

特に力を入れているのが、健康・医療分野です。最新のアップルウォッチに心電図機能を入れたりしています。100%リサイクル可能なアルミ素材でボディを作ったり、企業と人類の共生という価値観を示しながら成長を目指すのがアップルのコンセプトといえます。

アップルはiPhoneの売上依存からサービス比率を高めつつある

3-5. アップルの出資企業
アップルは、過去にどんな企業に出資してきたのでしょうか。出資企業の顔ぶれを見ると、その企業の事業戦略性が浮かび上がってきます(※3)。

2014年1月  Snappy Cam/SnappyLabs…カメラアプリ
2014年2月  Test Flight/Burstly…アプリ解析
2014年5月  LuxVue Technology…マイクロLEDディスプレイ
2014年6月  Spotsetter…地図検索
2014年6月  Swell/Concept.io…インターネットラジオ
2014年6月  Book Lamp…書籍レコメンド
2014年8月  Beast Electronics…高級ヘッドフォン
2014年9月  Prss…オンライン編集アプリ
2014年12月 Dryft…キーボードアプリ
2015年1月  Alchemy/CamelAudio…音楽制作アプリ
2015年1月  Musicmetric/Semetric…音楽データ解析ツール
2015年3月  Foundation DB…高速データベース(NoSQL)
2015年4月  LinX…カメラモジュール
2015年4月  Coherent Navigation…GPS
2015年5月  Metaio…VR/AR技術
2015年9月  Mapsense…データマッピング
2015年9月  VocallQ…音声インターフェイス
2015年9月  Perceptio…人工智能(機会学習)
2015年11月 Faceshift…CGアニメ制作ツール
2016年1月  Emotient…人工智能(感情識別)
2016年1月  Leam Sprout…成績データ管理
2016年1月  Flyby Media…VR/AR技術
2016年2月  Legba Core…セキュリティ
2016年5月  Didi Chuxing…配車アプリ
2016年7月  Carpool Karaoke…TV番組(相乗りカラオケ)
2016年8月  Turi…人工智能(機械学習)
2016年9月  Tuplejump…人工智能(機械学習)

 

4. Facebookについて

2004年2月、米ハーバード大学の寮でマーク・ザッカーバーグの手により誕生したフェイスブック。この名称は、もともとはアメリカの一部の大学の学生が交流するために入学年に提供している本の名前からきています。

Facebookが手掛ける広告事業の強みは、ターゲットの絞込み力です。Facebookには、年齢、性別、学歴、職業、ポジションなどユーザーの個人情報が登録されています。ユーザーの個人情報がここまで明らかにされている情報は競合のGoogleやYahooにはなく、商品を売り込みたいスポンサーには大きな魅力になっているのです。いいね!に対して行動履歴なども含め、Facebook広告のターゲッティング精度は競合のWeb広告と比較して1.5倍正確といわれています。

ザッカーバーグの個人情報の扱いに関心が集まる

4-1. Facebookに関する数字
・2017年売上/407億ドル
・営業利益率/50%
・売上における広告収入の比率/98%
・従業員数/23,165人(2017年6月)
・サービス/Facebook、ワッツアップ、FBメッセンジャー、インスタグラム
・Facebookユーザー数/22.7億人(2018年7月~9月)

4-2. Facebookの株主構成
1. マーク・ザッカーバーグ   59.9%
2. ダスティン・モスコビッツ  6.6%
3. エドゥアルド・サペリン   6.5%
4. バンガード         2.3%
5. ブラック・ロック      2.0%
6. フィデリティ        1.7%

4-3. Facebookの広告の種類
・Facebook/動画広告…
・Facebook/コレクション広告…広告をタップすると、素早く画面が遷移して商品が見つけやすくなる
・Facebook/カルーセル広告…1つの広告で最大10件の画像や動画をスワイプによってユーザーに訴求できる
・インスタグラム/ストーリーズ…通常の投稿一覧とは別枠で、24時間以内に消える全画面表示の投稿枠

 

5. Amazonについて

アマゾンの登場で、人々のモノを買うスタイルは一変しました。2018年の年末商戦の巨大セール「ブラックフライデー」「サイバーマンデー」(※両方とも11月末)で1日あたりの売上高が過去最高を更新し、続く12月初旬に時価総額が世界トップになりました。

1994年、自宅のガレージでジェフ・ベゾスが始めたネット書店がここまで大きくなったのにはいくつか理由があります。一番大きな理由は、アマゾンのサービス拡大のためにベゾス氏が先行投資し続けたことです。(※4)

PL上の利益を出さず巨額の投資を続けてきたベゾス氏ですが、それを可能にしているのは株主をはじめたとしたステークホルダーとのコミュニケーションです。1997年、ベゾス氏は以下のようなレターを株主に送っています。

「本質的な成功の度合いは、長期的に我々が生み出す株主価値で測られるべきであると、我々は考える。株主価値の向上は、会社を拡大して、市場リーダーとしての立場を強化した結果として得られるものである。市場リーダーとしての立場が強くなるほど、我々の経済モデルはより強固になる。市場でのリーダーシップが売上、利益の増加、資本の循環速度の向上につながり、結果として投資に対するリターンも大きくなる」

「我々は、世界で最も顧客志向の企業を作り上げることを目指す」

赤字、無配続きでも先行投資を重視したアマゾン

5-1. Amazonに関する数字
・2017年売上/1778億ドル
・株式時価総額/75兆円(※2018年2月時点)
・従業員数/61万人
・アメリカ以外でAmazon.comが展開されている国/イギリス、ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、オランダ、トルコ、カナダ、日本、中国、インド、ブラジル、オーストラリア

5-2. 事業の歴史
・1994年 30歳だったジェフ・ベゾス氏がウォ―ル街のヘッジファンドD.E.Shaw&Co.のシニア・バイス・プレジデントを退職
・1994年 「Cadabra,Inc」をワシントン州で法人登記
・1994年 社名を「Amazon.Com,Inc.」に変更
・1994年 オンライン販売商品を5種類に絞り込む(コンパクトディスク、コンピューターハードウェア、コンピュータソフトウェア、ビデオ、書籍)
・1995年 オンライン書店サービスを開始。最初の2ヶ月で、アメリカの50の州全てと世界45ヶ国以上で書籍を売り上げた
・1997年 NSDAQに上場(1株あたりの価格は18米ドル)
・1998年 ミュージックストアを開設し、音楽配信事業参入
・1999年 ユーザー数が累計1000万人に
・2000年 1500人を解雇し、1999年から2000年末にかけて株価は90%下落した
・2000年 日本語サイトAmazon.co.jp本のストアをオープン
・2001年 開業以来、初めて利益を計上
・2002年 クラウドサービス「Amazon Web Services}を開始
・2002年 Amazonマーケットプレイスを開始
・2005年 「なか見!検索」サービスを開始
・2006年 コンビニ・ATM・ネットバンキング支払いを開始
・2006年 Amazonショッピングカードを、コンビニエンスストアで販売開始
・2007年 Amazonポイントサービスを開始
・2007年 物流センター「アマゾン八千代FC」を開業
・2007年 Amazon Kindleを発表
・2009年 Amazonギフト券をコンビニエンスストアにて販売開始
・2009年 靴のECサイト「ザッポス」を買収
・2011年 個人向けのクラウドサービス「クラウドドライブ」を開始

時価総額で世界のトップに立ったAmazonを率いるジェフ・ベゾス

5-3. サービスの質を高める取り組み
「より安く、より速く(配送)、より多く(品ぞろえ)」というベゾスのサービスの質を高める取り組みとして、独自物流網の構築、ロボットやAIを活用した作業の効率化を推進してきました。

・物流網の拡充…現在200の大規模物流拠点を運営している
・アマゾンロボティクス…可動式の商品棚がピッキング担当者の元まで移動する(※2012年に買収したキバ社のロボット技術)
・AIの活用…生鮮食品の品質チェックに活用(例.いちごの品質を格付けするためにカメラによる視認)
・声だけで買い物できる…独自開発の音声アシスタント「アレクサ」やスピーカー「アマゾンエコー」を活用
・無人コンビニ…「アマゾンゴー」の展開

5-4. 独自の会員プログラム「アマゾンプライム」
・年会費…アメリカ13,000円、日本3,900円
・会員特典(日本の場合)…当日・翌日配送、日時指定、動画・音楽視聴、写真データ保存が無料
・プライム会員数…2018年4月に全世界で1億人に達した

 

6. まとめ

いかがだったでしょうか。GAFAはその影響力の大きさから、各国政府が規制する動きも出ています。ただ重要なのは、なぜそこまで競争力を持つサービスを構築できたのかを謙虚に学び、その進化に負けないようなサービスを開発することだと思います。経済史を紐解いても、独占ガリバーであり続けたサービスはありません。常にライバルを分析研究し、改良版を追求する姿勢が問われています。

※1 GoogleピチャイCEOに学ぶプレゼン術。テキストより写真を使え。
※2 CNET Japan「グーグル流」のベンチャーキャピタル‐CEOシュミット氏が語る
※3 Appleの過去3年間(2014‐2016.11月現在)の買収まとめ
※4 赤字、無配続きでも、積極投資を可能にしたアマゾンのファイナンス思考経営とIR力

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